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2007年3月 8日 (木)

日本の輸入品好きは昔から

 

寛文八年(1668年)3月8日は、江戸幕府が長崎貿易のご禁制の品を定めた日なのだそうです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・という事で、それに関連して、思ったのは、日本人はつくづく「外国製の輸入品が好きだなぁ」という事です。

現在でも耳にする事の多い外国の偽ブランド品のニュースですが、ニセモノが出回るというのは日本人がそれだけ、外国の品物に弱いという事。

でも、日本人の外国製品好きは、なにも今に始まった事ではありません

遠く奈良時代、皆さんもよく御存知のように奈良の正倉院には、シルクロードを通ってやってきた数多くの外国からの輸入品が納められています。

ペルシャ製のワイングラス、東南アジア原産の香木、有名な五絃の琵琶はラクダの絵が書かれたインド製です。

トルコ石やラピスラズリが散りばめられた鏡もあります。
(正倉院の宝物についてはHPの【正倉院のページ】を見ていただくとありがたいです→)

しかし、正倉院のお宝は、言わば国際交流の証しみたいな物で、いわゆる「外国製品好き」とは、ちと別の物かも知れません。

そうすると、最初の「外国製品・ブランド品ブーム」と言えるのは、やはり平安時代になりますね。

源氏物語に登場する人々は、仏事の時に一世一代の輸入ブランド品で仏堂を飾っています。

今では、仏事と言えば、お葬式や法要で何かと地味に行いますが、当時は仏事と言えば、人が集まる一大イベントで、言わばパーティのような物。

中国製の錦でお堂の柱を飾ってみたり、お経の巻物に金糸・銀糸を織り交ぜてみたり、ここぞとばかりに見栄を張ります。

女性の小物なんかもそうです。

すずり箱や、薬箱、櫛入れなどには、わざわざ最初はついていない金の細工をほどこすのが大流行だったとか・・・。

今、携帯にいろんな飾りをくっつけるのとよく似てますね。

しかし、やはりこういった流行は高貴なお姫様のみに許される事。

とても庶民には手の出せる物ではありません。

次に外国製品ブームがやって来るのは、室町時代

明との勘合貿易が始まって、「唐物」と呼ばれた輸入品が、急激なブームを巻き起こします。

絹織物や薬・砂糖などの他、書画や漆器・陶磁器などが人気だったとか・・・。

しかし、「唐物には贋作が多い」という、どこかで聞いたような話も、当時からちらほら。

でも、この時代でも、やっぱりまだまだ庶民の手に入るような物ではなかったようです。

次に、徳川家康の遺産。

これは「外国製品ブーム」ではありませんが、徳川家康の残した遺産に・・・もちろん、金・銀などが多数なのですが、その中に、かなりの外国製品があったとか・・・。

薬や朝鮮人参、香料の他にワインも・・・。

そして、びっくりするのはシャボン四十七貫。
四十七貫と言えば、約180kg・・・どんだけ、体洗いたいねん!

・・・結局、外国製品を庶民が手にするようになるのは、鎖国が解かれ、明治時代になってからの事。

それも、文明開化直後は、欧米に追いつけ追い越せとひたすら頑張っていた人々が、少し落ち着いて心のゆとりを持ち始めた頃。

明治三十七年(1904年)12月20日に、三井呉服店から名称を変更し、日本初のデパートとして営業を開始していた三越呉服店が、4年後の明治四十一年(1908年)、ルネッサンス式の洋風三階建ての新店舗をオープンします。

食料品を除くすべての部門の商品を取り揃え、呉服屋から最新式の百貨店へ変貌し、やっと庶民の手の届くところにやってきました。

3年後には、エレベーターを備えた白木屋がオープン。

続いて、京都の大丸呉服店、大阪の高島屋など近代的な百貨店が次々とオープンし、庶民をも巻き込んだブームとなって花開くのです。

「今日は帝劇、あしたは三越」というコピーが、庶民の間でも大流行したそうです。
やっと庶民も、海外ブランド品を手にする事ができました~。

Rurihaicc_1 
今日のイラストは、いつかは本物を見てみたい正倉院の宝物『瑠璃杯(るりのつき)』。

以前【正倉院展に行ってきました】のページ(10月27日参照>>)で書きましたが、正倉院展に展示されるのは、膨大な宝物の中から順番に展示されるので、同じ宝物は10年に一度くらいしか展示されないのだそうです。

ペルシャ製のガラスに足の部分の細工は唐で施されています。

私も何度か正倉院展に行ってますが、まだ、この瑠璃杯を見た事がないんです~。
この透明感と輝きを一度この目で見てみたいと思ってます。
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コメント

これは神秘的なイラストですね。
ちょっと、このグラスを背景に天平貴人を描いてみた異様な色合い素敵です♪

投稿: 乱読おばさん | 2007年3月11日 (日) 21時44分

おぉ~!そんなアイデアが・・・。

このグラスにどんなお酒を入れて飲んだんでしょうかね。
光明皇后と「カンパ~イ」って、空想はつきませんね。

投稿: 茶々 | 2007年3月11日 (日) 22時16分

高島屋は今年創業180年だそうです。
初代が天保2年に京都烏丸松原に出店。
蛤御門の変で店が全焼、焼け残った土蔵で
営業したといいます。

先日、東京都世田谷の高島屋で、浪速区の高島屋史料館の所蔵品の展示を見ました。
その時、高島屋の歴史も紹介されていました。所蔵品の絵画、書、大名家の能衣装も展示されていました。江戸時代の殿様の能衣装って、ど派手でしたね。

投稿: やぶひび | 2013年5月15日 (水) 12時27分

やぶひびさん、こんにちは~

へぇ、東京で…
そのような催物があったのですね。
高島屋も歴史がありますからね~

投稿: 茶々 | 2013年5月15日 (水) 13時57分

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