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2007年4月29日 (日)

風林火山・孫子の兵法5・軍形篇

 

さて、今日は『風林火山・孫子の兵法』の5回目、軍形篇をご紹介させていただきます。

・‥…━━━☆

「軍形篇」には、孫子の底辺に流れる理想の勝ち方が書かれています。

孫子が言うには、
『勝は知るべくして、なすべからず』
「勝つ事を予想する事はできるが、必ず勝つとは限らない」
のだそうです。

たしかに、戦に勝つか負けるかは「相手しだい」とも言えます。
しかしながら、それは「一か八かの賭けをする」という意味ではありません。

必ず勝つ方法はありませんが、必ず負けないようにする事は可能です。
とにかく万全の態勢で、自軍の守りを固める事・・・そうすれば、少なくとも負ける事はありません。

そして、
『先ず勝つべかざるをなして、以って敵の勝つべきを待つ』
「先に、守りを固めておいて、敵のくずれを待つ」
負けさえしなければ、そのうち、相手の態勢が崩れる時、スキを見せる時が来るものです。
その時にすかさず、攻撃を仕掛けるのです。

『九地の下に蔵(かく)れ、九天の上に動く・・・』
「守りについた時は身を隠し、攻撃する時はすかさず動く・・・」

いつ攻めるのか?・・・この判断が勝利への鍵なのです。

ただし、孫子の言うところの「守りを固める」の「守り」というのは、単に「軍の守り」だけではありません。
戦争の勝敗は五つの要素で決まるのだそうです。

『兵法は、一に曰く度(たく)、二に曰く量、三に曰く数、四に曰く称、五に曰く勝。』
「度とは、国土の広さ。
量とは、資源の量。
数とは、人の数の事。
称とは、戦力。
戦力は勝敗を決める。」

つまり、国土の広さによって資源の量の多い少ないが決まり、資源の量によって人口の多さが決まり、人の人数が多ければ戦力が増し、戦力の差が勝敗を決める・・・という事です。
国レベルかよ!って思ってしまいますが、孫子ではとにかく国の経済や治安がしっかりしている事、そのためには国を治める君主がしっかりしている事を重要視します。

『勝兵は先ず勝ちて而(しか)る後に戦いを求め、敗兵は先ず戦いて而る後に勝ちを求む』
「勝つ者は、先に勝ってから戦い、負ける者は戦ってから勝つ方法を模索する」
孫子に言わせれば、「勝敗はもう戦う前に決まっているようなものなのだ」というのです。

ですから、
『善く戦う者は勝ち易(やす)きに勝つ者なり。故に善く戦う者は勝つや、智名なし、勇攻なし。』
「名将は、勝ちやすい者に勝つ。だから名将は勝ったとしても、その名を知られる事はないし、賞賛もされない。」

普通、人々に絶賛されるような勝ち方をした人をすばらしい将軍だと思いがちですが、孫子からしてみれば、そういう勝ち方は最善の勝ち方ではないのだそうです。

本当の名将は、「事前にしっかりと準備を整え、勝てると思える戦いに、無理なく自然に勝つ」
だから、それが当然の事であって、あえて人々から賞賛される事はないのです。

誰もが片手で持てそうな荷物を持ったとしても、皆は当然だと思います。
それが、とてつもなく思い荷物であったとしても、普通の荷物のように持ち上げれば誰も気づきませんよね。
そんな感じで、勝利をモノにしてしまうのが名将なのです。

孫子の底辺に流れる理想は、こういった安全で自然な勝ち方・・・それは、事前の確かな準備と、総合的な判断力をもって、成す事ができるのです。

以上、今日は「軍形篇」をご紹介しました。
次の「兵勢篇」へは下のリンクからどうぞ↓
これから先はいよいよ具体的な戦い方に入っていきます。
 

★続編はコチラ→『風林火山・孫子の兵法Ⅵ兵勢篇』>>

Sonbu2cc 今日のイラストは、
『孫子』関係の本に登場する孫武さんのイラストは勇ましいのが多いので、「戦の合間のやすらぎのひととき」なんてのを書こうと思ったら女の人みたいになっちまったです~(ToT)。

まぁ、「軍師は強くなくてもいい」というとこらへんでお許しを・・・

追記:ブログにupした個々の記事を、本家ホームページで【孫子の兵法・金言集】>>としてまとめています・・・よろしければご覧あれ!(別窓で開きます)
 

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