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2007年8月21日 (火)

運命の赤い糸の伝説・・・その由来は?

 

運命の赤い糸・・・
運命の人とは、小指と小指が赤い糸で結ばれている・・・

なんて、ロマンチックで純粋な言い伝えなんでしょう!

そんな話を初めて聞いたのは、やはり思春期の最初の頃・・・小学校の高学年か、中学生の頃だったと思います。

最初に聞いた時は、バレンタインデーのように、外国から輸入された言い伝えかと思っていたのですが、これが意外にも(意外なのは私だけかも・・・)日本古来の言い伝えなのです。

もちろん、古い言い伝えなので諸説ありますが、今回は、その起源とされる『古事記』に登場するお話について・・・

・‥…━━━☆

第10代・崇神天皇の頃に、ちまたに悪い病気が流行し、この伝染病にかかったが最後、皆、次々と倒れて死んで行くという事態になります。

この時代の常として、すぐさま神殿を造り、病原の根絶を祈願するわけですが、ある日、天皇の夢枕に、大物主神(おおものぬしのかみ)という神様が現れます。

その神が夢の中で・・・
意富多多泥古(おおたたねこ)という人物に命じて、自分を祭らせたなら、神の祟りはおさまり、伝染病も鎮まるであろう」
と、告げたのです。

夢から覚めた天皇は、すぐに四方八方に使いをたてて、その意富多多泥古なる人物を探します。

やがて、捜し求める人物が、和泉の国の美努(みわ)にいる事がわかり、さっそく彼を呼び寄せて神主とし、三輪の大神(大物主神)を祭らせたところ、疫病はピッタリと止み、世の中が平和に治まった・・・というのです。

当然、天皇以下まわりの者たちには「彼はいったい何者なのだ?」という疑問が沸いてくるわけで、「実は・・・」という事で、彼は自分の素性を話し始めるのです。

・・・・・・・・・・・・・・・

あるところに、活玉依毘売(いくたまよりびめ)という、それはそれは美しいお嬢様がおりました。

ある夜、彼女が寝室で寝ていると、いきなり部屋に男が侵入!
「キャー!助けて!ストーカー!」
と、なると思いきや、この男がメチャメチャ男前だったため、彼女は一目で恋に落ちてしまいます。

「今日のミニスカート、似合ってるね」と言われ、加齢臭のする部長なら「セクハラ」で、キムタクなら「ウレシイ」となる・・・女ゴコロですな。(イケメンなら強引でも許される?)

そして次の日も、そのまた次の日も、夜な夜な男が通ってくるうちに、当然の事ながら、彼女は妊娠してしまいます。

驚いたのは、両親です。
「おまえは、結婚もしてないのに、どういうこっちゃねん!」
「まぁまぁ、お父さん、そないに頭ごなしに・・・」
と、お決まりの光景か展開されます。

娘が言うには・・・
「毎夜、毎夜、ワタクシのところへ、それはそれはみめうるわしい殿方が通っていらっしゃいます。
どこのどなたか、お名前は存知あげませんが、一緒におりますうちに、ひとりでにこのようになったのでございます」

(ひとりでになるかい!←両親の突っ込み)

これは、えらいこっちゃ!
どこの誰か素性を確かめない事には、認知もしてもらえやしない!

・・・で、思案の末、
「床のまわりにびっしりと赤土を撒き散らし、長~い麻糸を巻いた物を針につけ、その男の着物裾に刺しなさい」
と、娘に指示し、その夜は扉という扉をピッタリと閉めてきっちり鍵をかけ、男がやって来るのを待ち構えます。

・・・と、両親が見張っていた限りでは、その夜は何事もありませんでした。

しかし、娘に聞いてみると、
「夕べもおこしになった」
と言います。

その証拠に、あの長い麻糸は、わずか三巻きしか床の上には残っていません。

不思議に思って、その糸をたどって行くと、糸は入り口の戸の鍵穴を通り、外へ・・・なんと、男は鍵穴から出入りしていたのです

さらにたどっていくと、美和山の神社へと行き着き、そこで終っていました。

その男は、三輪山の神=大物主神であったのです。

やがて、活玉依毘売は子供を出産します。

その子供から数えて4代目の子孫に当たるのが、意富多多泥古・・・つまり彼は神の子の血筋というわけです。

このお話の中にある「床に赤土を撒く」という行為は、赤い色が魔よけの色とされていた事から、清め=魔よけの儀式として撒かれたものと言われます。

あたり一面に赤土が撒かれた場所を通過していくわけですから、当然、糸は赤く染まり赤い糸の伝説となるのですが、その伝説が、時代ととともに少し変化して、相手を確かめるための赤い糸だったのが、運命の人と結ばれた赤い糸という伝説になったわけです。

大物主神は、この後、神である自分に仕える神女(みこ)さん・・・つまり職場の部下にも手を出してしまいますが、「赤い糸の伝説」があまりにもロマンチックなので、その事は聞かなかったことにしときましょう。
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