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2007年9月26日 (水)

安倍晴明さんのご命日なので・・・

 

寛弘二年(1005年)9月26日は、あの天才陰陽師・安倍晴明さんのご命日

享年85歳だったそうです。
想像できな~い・・・85歳の晴明さん。

どうしても、ドラマや映画のイメージがつきすぎてしまって・・・。

・・・・・・・・・・

昔、ある男が、狐狩りのワナにかかって殺されそうになっている狐を助けてやりました。

後日、狐は恩返しのために、美しい女の姿となって男の前に現れ、男は一目で恋に落ち、女と結婚します。

やがて、二人の間には子供も生まれ、仲むつまじく暮らしておりましたが、予想通り、彼女の正体がバレる時がやってきます。

男に、その正体が狐だと知られた女は泣く泣く山へ帰ります。
♪恋しくば 尋ね来てみよ 和泉(いずみ)なる
 信太
(しのだ)の森の うらみ葛の葉♪

この狐の残した歌は、浄瑠璃や歌舞伎の『信太妻』の中で、歌われます。

男の名は、安倍保名(やすな)
残された子供が、安倍晴明です。

彼は、母から授かった竜王の玉を持ち、天才陰陽師へと成長するのです。

・・・と、まぁ、これはさすがに本当の話ではないでしょうが、人間と狐のハーフだと噂になるくらい、晴明さんの力がスゴかったって事なのでしょう。

晴明さんが、まだ少年の頃、師匠である賀茂忠行(かものただゆき)のおともをして、出かけた時、向うからやって来た鬼に、ただひとり気づき、車の中で寝ていた師匠を起し、師匠が慌てて術を使って、自分と従者たちの姿を消して難を逃れたという出来事がありました。

それ以来、忠行は自分の持つ術のすべてを彼に教えはじめるのです。

Yakubyougamivsseimeicc

やがて、花山天皇の頭痛を治したり、蔵人の少将にかけられた呪いを解いてみせたり・・・。

ある時は、若い公達や僧から「術で人を殺せるか?」と聞かれ、晴明さんが、「殺そうと思えば殺せるが、生き返らせる方法がないので殺したくない」と返答すると、「ならば・・・」と、庭にいた蛙に術をかけるようにせがまれ、しかたなく、彼が草の葉を一枚摘み取って、呪文を唱えて蛙に投げかけると、蛙はペチャンコになって潰れて死んでしまったと言います。

時の権力者・藤原道長のおかかえ陰陽師となって、数々の超人的パワーを見せる晴明さんですが、その中の代表的な逸話が、あの法成寺(ほうじょうじ)建立の時のお話・・・。

Seimanseimeicc 晴明は、完成した法成寺を見に来た道長に、呪いがかけられた事を見抜いたと同時に、持っていた懐紙を鳥の形に結んで空に投げます。

すると、紙は鷺(さぎ)となって空を飛んで行き、呪いをかけた蘆屋道満(あしやどうまん)の家に落ち、道満と、道満に呪いを頼んだ藤原顕光(あきみつ)が捕まる・・・という事なのですが・・・

晴明さんの代表的な逸話であるにも関わらず、実は晴明さんは、法成寺が建立される頃には、もう、すでに亡くなってるんですよね。

どうやら、まわりの人たちの中に、「道長の呪いを解いた=安倍晴明の功績」というイメージが定着しすぎて、道長にまつわる事件が起こった時、「道長だったら晴明だろう」という事で、このような話になったようですね。

結局、この時の伝説は、いつの頃からか「あの世から舞い戻って道長を助けた」という内容に変化して一件落着となっていますが・・・。

Itizyoumodoribasiseimeicc そんな、鬼も恐れる天才陰陽師・安倍晴明も、奥さんには頭があがらなかったようで、彼が使う「式神」(意のままに操れる鬼を、奥さんが嫌うので、しかたなく、近くの一条戻橋の橋の下に隠しておいて、必要な時だけ取りに来ていた・・・と言いますから、何だかエロビデオをこっそり隠してるお父さんのよう・・・いい意味で、晴明さんらしからぬ人間味を感じてしまいますね~。

しかし、天才陰陽師が、そんな人間味あふれる部分を、公然と見せるわけにはいきません。

当時は、神や精霊、鬼や悪霊というものを人々は真剣に信じていましたし、悪霊の仕業である病気を、悪霊と戦って退散させてくれる陰陽師という人が、超人的なパワーを持っていると信じなければ、治る病も治らなくなります。

そういう意味で、晴明さんは、常に天才・超人である必要があり、彼にまつわる様々な不思議な逸話も、「こうであって欲しい」という人々の願望から生まれた物だったのでしょう。
 

Seimaizinzyaseimeicc_3

晴明神社へのくわしい場所や行きかたはHP:京都歴史散歩・安倍晴明と京都御所のページへへどうぞ>>

 

 

今日ご紹介した以外の晴明さんのエピソードについては、HPで【安倍晴明怪奇譚】という特集を組んでますので、HPへどうぞ~陰陽五行説をベースにしたおみくじもあるので遊びに来てください>>>晴明怪奇譚へはコチラから>>>
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コメント

 うるわしい晴明さまのイラストか・・と思っていたのですが・・・・。85歳の美老人もいいですねえ。澁澤龍彦の小説に出てくる晴明さんは、「80を越えているのに年齢を感じるのは見事な白髪だけで、顔立ちは30代のときそのまま・・」というブキミな晴明さまが出てきましたが、これも絵にするとサマになりそうですね。

投稿: 乱読おばさん | 2007年9月26日 (水) 11時07分

はい、うるわしの晴明さま・・・描いてみたかったんですが、所用があり、絵を書く時間がありませんでした~。
いつも、文より絵のほうが時間がかかるので・・・
次にご登場の時には描かせていただきます。

ちなみに、晴明神社にある数々の逸話を紹介する看板の挿絵も、おもいっきり30代です。
法成寺の絵は、残念ながら向うむきですが、髪は黒々、姿勢バツグン、となりの道長のほうがオッサンに描かれています。

やっぱ、晴明さまは永遠の30代!

投稿: 茶々 | 2007年9月26日 (水) 19時15分

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