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2009年9月29日 (火)

柳生宗冬の総入れ歯

 

延宝三年(1675年)9月29日、大和(奈良県)柳生藩・第3代藩主で、第4代将軍・徳川家綱の剣術師範としても知られる柳生宗冬が亡くなりました。

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昭和二年(1927年)6月、東京下谷広徳寺にあるお墓から、めずらしい物が発見されました。

お墓の主は、延宝三年(1675年)9月29日に亡くなった柳生宗冬(やぎゅうむねふゆ)・・・初代柳生藩主となった柳生宗矩(むねのり)(3月26日参照>>)の三男で、時代劇で有名な剣豪・柳生十兵衛三厳(じゅうべえみつよし)の弟です。

時代劇では、激しく強い父と兄の影に隠れて、何かとめだたない存在の宗冬さんですが、この大発見で、ある意味、父と兄を超越したか?という感じですが・・・

彼の遺体とともに「かめ」の中に収められてしたのは、床の部分が黄楊(つげ)の木でできていて、そこに蝋石(ろうせき)で彫刻された歯が埋め込まれている、すばらしく精巧に造られた総入れ歯だったのです。

日本の医学の歴史は、なかなかのもので、大宝元年(701年)に制定された、あの大宝律令にも医師の養成が国家で行われる事か明記されていて、内科や小児科とともに、歯科も登場しています。

以前、『入れ歯の日』という記念日に、日本最古・・・いや、実際に義歯として使用していた物としては、世界最古の室町時代の入れ歯をご紹介させていただきましたが(10月8日参照>>)、欧米においての誕生は、18世紀のフランスまで待たねばならず、やはり日本の入れ歯の技術は世界最先端だったんですね。

そのページにも、少し書かせていただきましたが、宗冬さんの入れ歯は、寛永十二年(1635年)当時に、口中医として活躍していた小野玄入(げんにゅう)さんの作品で、今で言えば、インプラント以上の最高級品・・・とてもじゃないが、なかなか手に入る物ではなかったでしょうね。

はっきりとはわからないものの、宗冬さんは、大体63歳くらいでお亡くなりになったという事で、当時としては老人の部類に入るのでしょうが、彼よりも年齢の高い人で、お金持ちの人もいたでしょうに、彼以外の人のお墓から入れ歯が見つかった話を、あまり聞きませんねぇ。

他の人が使っていなかったのか?たまたまお墓に入れる事がなかっただけなのか?

そこのところは微妙ですが、宗冬さんに関しては、その歯の悪さは職業病とも言えるもののようです。

つまり、剣を使うたびに全身に急激な力が加わるため、歯に大きな負担がかかり、最終的にボロボロになっていったのではないかと・・・

あの、幕末の将軍・第14代の徳川家茂(いえもち)には、30本の虫歯があったそうですが、そういうのとは別の形でのボロボロ・・・

つい先日、某市長が市議会の本会議中にガムを噛んでいた事が問題になり、「市長だけでなく、スポーツ選手もガムを噛んでいて態度が悪い」なんて、市長の話からスポーツ選手に飛び火しているブログやら掲示板やらを見かけましたが、市長のガムとスポーツ選手のガムとはまったくの別物・・・

スポーツ選手のガムは、宗冬さんと同じで、急激に力を入れる時に歯をくいしばって痛めたり、また、その食いしばった歯で舌や口内を傷つけてしまう事を防ぐためのガムであって、市長の「喉をうるおしたかった」のとは、わけが違うのです。
(議会中に喉をうるおすのもどうかと思うし・・・)

そう考えると逆に、宗冬さんの時代にガムがあれば、彼も総入れ歯にならずにすんだのかも・・・

いずれにしても、時代劇では、やっぱり兄貴の引き立て役にされてしまうんでしょうけど・・・ボウフラを見て、剣の極意を編み出したっていう逸話自体が、兄貴とは差がある気が拭えないですもんね。
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