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2009年12月10日 (木)

江戸時代から有名な「いろは歌」の暗号

 

永禄二年(1559年)12月10日、妙本寺の住職・日我が、西安房(千葉県)を移動しながら『いろは字』を書き上げました。

・・・って事なのですが、恥ずかしながら、日我さんについては、ほぼ無知なので、つい思い出してしまった『いろは歌の暗号』について、本日はお話させていただきます。

・・・・・・・

今更ながらの暗号話ではありますが、ご存知の通り、『いろは歌』は、今以って作者は不明となってます。

この『いろは歌』が文書として初めて登場するのは、承暦三年(1079年)成立の『金光明最勝王(こんみょうさいしょうおう)です。

Irohauta その文書の中で、経典での発音や漢字の意味を説明するためのものとして用いられた『いろは歌』は、やがて仮名文字の手習いに用いられるようになり、広く一般庶民にまで知られるようになるのは、鎌倉時代頃からと言われています。

色は匂えど 散りぬるを
我が世誰ぞ 常ならむ
有為の奥山 今日越えて
浅き夢見し 酔いもせず

(この世に華やかな生活があっても、それは無情に消えてしまう。そのはかなさを乗り越えるには、浅はかな栄華を夢見たり、幸せに酔いしれてはいけない)

47文字を一度も重複する事なく、しかも、なめらかな語呂で意味のある文章にするのは、大変な作業である事・・・

また、その内容が、仏教的な意味が込められた無常観を唄ったものである事から、昔から、天才として知られる「弘法大師=空海の作である」なんて事が言われていますが、このなめらかな語呂というのが、平安後期に流行った『今様』風である事から、今では、奈良時代の人物である空海ではないだろうとの見方が主流です。

・・・で、この『いろは歌』の末尾の部分を横に読むと、「咎(とが)なくて死す」「無実の罪で死んだ」という暗号が隠されているというお話は、かなり有名ですが、実は、この暗号話は、すでに江戸時代からあったお話なのです。

この暗号の話を一躍有名にしたのは、あの『仮名手本忠臣蔵』・・・この人形銃瑠璃の大ヒットによって、江戸の町のほとんどの人は、すでに、暗号について知っていたんですねぇ。

ご存知のように忠臣蔵は、実際にあったあの赤穂浪士の吉良邸討ち入り事件(12月14日参照>>)がモデル・・・事実はともかく、お芝居の中では、悪人は吉良さんのほうですから、赤穂浪士は無実の罪で切腹した事になります。

しかも、いろは47文字で浪士の数も四十七士いろは歌は仮名文字のお手本・・・って事で『仮名手本忠臣蔵』なワケですね~。

てな事で、すでに江戸時代から有名だった『いろは歌の暗号』ですが、今では作者も含め、いろいろな推理が出てきています。

意外なところでは、キリスト教徒説・・・

もちろん、「咎なくて死す」はまさしく、イエス・キリストの事なのですが、これによれば、末尾だけではなく、上の行にも、暗号があると・・・

一番最初の「い」・・・
そこから、上段の最後の「ゑ」・・・
そして、最後の「す」

さらに、このいろは歌には「ゑ」と、もう一つの「え」がありますが、最初の文字「い」から「え」までの文字数が33「え」から最後の「す」までの文字数が12・・・

この数字が、キリストが亡くなったのが33歳と、言わずと知れた12使徒と一致するというわけです・・・ワォ!!

なので、キリストの死を悼んだキリスト教徒の作ではないか?というのですが・・・キリスト教って、死を悼むというよりは、「神に召された」って考える気がしないでもないですが・・・。

また、有名なところでは、柿本人麻呂(かきのもとひとまろ)もありますね~。

人麻呂(3月18日参照>>)万葉集にも多くの歌を残す有名歌人ですから、歌を作る才能に関しては申し分なし、また、以前書かせていただいたように、猿丸太夫(さるまるだゆう)(4月18日参照>>)かも知れない謎多き人物で、万葉集に登場するのに正史には登場せず、死に際して詠んだ歌が存在するところから、死刑になったとも言われていて、もし、その死刑となった罪が無実であったとしたら、まさしく「咎なくせ死す」って事になります。

さらに、この場合・・・
江戸時代の火消しが、いろは47文字に「万」を足して48組あった事から、以前は、一番最後に「ま」があったのかも?って事で、最後に「ま」の文字を入れて7文字ずつ並べると、真ん中の「の」の文字を中心に、対角線上に「かきのもとひとまろ」と読める・・・

もはや、文字の多少のズレも、反対向きに読むのも、なんで「の」が中心なんだ?という疑問も、そんなの関係ねぇ!・・・と言わんばかりの暗号ぶりでダヴィンチも真っ青Σ(;・∀・)

でも、奈良時代の空海でありえないのなら、飛鳥時代の人麻呂は、もっと、ありえない気がしないでもないんですが、まぁ、なんやかやと推理するのは、とにかく楽しい事でありますから、わくわくしばがら、いろんな説を楽しみたいものですね。
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コメント

私も‘いろは歌の暗号’について知った時は、驚き興奮しました♪。(自分のブログにも何回か書いています)。
昔の人の知恵には脱帽です。
彼の有名なサイト (暗号山上億良) では、源順 という歌人を有力な作者候補に挙げています。
その、源順 という人の歌、私は、読んでみましたが、歯が立ちませんでした。
あっさりと読めてしまうのですが、ふと、考えると、意味不明な文字が入っているのです。
でも、飛躍的な言い方ですが、そういう歌って、サザンオールスターズ(桑田恵介)の歌も、そうだと思います。意味の無いことばをただ、耳に入り易いように並べている ・ ・ ・。

投稿: 重用の節句を祝う | 2009年12月10日 (木) 10時42分

重用の節句を祝うさん、こんにちは~

ひょっとして、「あめつち」の暗号ってヤツですか?
「柿本猿」が隠れてる・・・

ずいぶん前、今回の「いろは歌」と同時期に読んだのですが、暗号の解読がややこしくて、すっかり忘れてしまいました。

「あめつち」のほうは、もう一度勉強しなおさないと、とても、ブログには書けません(´Д⊂グスン
また、チャレンジしてみます。

投稿: 茶々 | 2009年12月10日 (木) 11時34分

お正月などに遊ぶ「いろはのカルタ」は、昔の江戸版と上方版では、フレーズの違いがありますよね。所で「いろはのカルタ」は今売っているんでしょうかね?

投稿: えびすこ | 2009年12月10日 (木) 13時36分

えびすこさん、こんばんは~

最近の子供たちは、「いろはカルタ」はあまりやらないんですかね~

ことわざを覚えるのにはもってこいなんですが・・・残念ですね

投稿: 茶々 | 2009年12月11日 (金) 00時39分

勉強になりましたー(о^∇^о)

投稿: ぽち | 2010年10月21日 (木) 23時24分

ぽちさん、コメントありがとうございますo(_ _)o

お役にたてたならウレシイです。

投稿: 茶々 | 2010年10月22日 (金) 10時27分

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