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2010年4月12日 (月)

龍馬伝の「よくわからない」&加尾ちゃんへの手紙

 

久しぶりに大河ドラマ「龍馬伝」に、ちょいとだけツッコミを入れさせていただきます。

もともと、ドラマや小説はフィクションだと思っていますので、江戸で立ち上げたはずの土佐勤皇党が、地元・土佐で立ち上がってた事になっていたとしても、昨年の「天地人」のように、よほどの荒唐無稽な創作でない限り、専門家ではない私は、あまり気にならないので、それはいいとしても、創作したならしたで、そのフォローはちゃんとしていただきたいというのはあります。

「つじつまを合わせる」とでも言いましょうか・・・「ここで、こうしたから、こうなった」という事をちゃんと説明していただきたいと・・・なんだか、よくわからないままの事が多すぎる気がしてなりません。

第1が、あの脱藩です。

ドラマでも、少し触れてはいましたが、脱藩は、命がけ・・・さらに、本人にみならず、家族や一族にだって迷惑をかけるのです。

なのに、ドラマの中での龍馬の脱藩理由が、今ひとつわからない・・・世間一般的に、歴史家の方や龍馬好きの方々がおっしゃる脱藩理由は、様々ありますし、それこそ、本人に聞いてみないと明確な答えとはならないものですが、そうではなくて、あくまでドラマの中での脱藩理由です。

推理小説などもそうですが・・・
実際の事件では、犯人の気持ちなんてわかりっこないし、たとえ裁判で明らかとなっても、何となく引っかかりがあってスッキリしないものですが、推理小説や刑事ドラマが見事、スッキリと解決されるのは、犯人の心の内が描かれているからであって、それjこそが、小説やドラマのおもしろいところです。

個人的な意見ではありますが、歴史小説や歴史ドラマも、そこが見どころだと思ってます。

実際には、どうかわからない主人公の心の内を、見事に描き出して、「こう思ったからこんな行動をとった」作家さんの思うところを語って、見ている側をスッキリさせてくれるものだと思っていたのですが、今回は、どうも、わからない???

沢村惣之丞(さわむらそうのじょう)が脱藩したと聞いた途端に、脱藩計画的なものが書かれた紙を家族が見つけ、そんな一大事を本人とろくに話し合いもしないまま、とっとと賛成するのには、それなりの理由が必要だと思いますが、その説明がまったくなされていないのでは??

もちろん、そこの部分が飛んでいるために、本人の気持ちもわからないままです。

さらに脱藩後、九州等を旅した龍馬に、久しぶりに会った岩崎弥太郎が・・・
「あいつは、風貌も性格も変わっていた」
って、言ってましたが、どこで、どんな経験をして変わったのかが、まったく描かれません

以前にも、【「龍馬伝」の龍馬にひとこと言いたい!】(2月2日参照>>)で、「龍馬の心の変化が最大の見せ場だ」と書かせていただきましたが、その最大の見せ場を、すっ飛ばして、変化した事だけを報告されても、なかなか、納得できるものではありません。

ぜひとも、この先の海援隊がらみの時期に、弥太郎との思い出話などで、明らかにしていただく事を願うばかりです。(その時ために、とってあるなら、何も言う事はありませんです)

・・・とは言え、武市半平太岡田以蔵の関係の描き方は、個人的には大好きですね。

徐々にブラックな本性を表してきた武市さんが、ただただガンバル子の以蔵の性格を逆手にとって、殺人マシーンに変えてしまうところは、もともと佐藤健くんのファンである個人的好みを差し引いても、なかなか、良いシーンだと思います。

ところで、今回(第十五回)で、公家に嫁いだ藩主の妹の侍女として京都にいた幼馴染の平井加尾さんが土佐に帰ってしまったという事で、ドラマでは描かれなかった逸話を一つ・・・

文久元年(1861年)の9月13日付けで、龍馬は加尾に1通の手紙を出しています。

近代史にうとい私でも知っている手紙なので、かなり有名だとは思っているのですが、やはり原本が残っていないからなのか、ドラマには登場しませんでしたね。

とにかく、文久元年と言えば、土佐勤皇党が立ち上がった年で、龍馬が、まだ脱藩する前・・・ドラマで言えば先々?週の第一部(なんで分けてあるのかも不明ですが・・・)の最後あたりの頃の事でしょうか。

「先づ々々御無事とぞんじ候
 天下の時勢切迫致し候に付、
 一、高マチ袴
 一、ブツザキ羽織
 一、宗十郎頭巾
 外に細き大小一腰各々一ツ
 御用意あり度存上候
九月十三日 坂本龍馬
平井かほどの  」

これだけの短い手紙です。

高まち袴というのは乗馬用の袴で、ぶっさき羽織というのも乗馬に便利な羽織・・・ただ、宗十郎頭巾というのは、目だけを出してすっぽりかぶる、今でいうところの目だし帽のようなもので、時代劇などで、身分の高い武士(主に悪代官とか)が、なにやら怪しい所に出入りする時にかぶってる、いかにも怪しいヤツです。

平井家の文書によると、これを受け取った加尾さんは、親戚への土産にかこつけて反物を購入し、衣装は自作で用意・・・短刀は手元にあった物をそのまま準備し、大刀は、龍馬の頼みだという事を隠したまま、国元の兄・平井収二郎に頼んで取り寄せたのだとか・・・

これは、龍馬が、加尾に男装させて敵地へ潜入させ、なにやらスパイ行為的な事をさせようとしていたと考えられていますが、結局、龍馬は、その後脱藩してしまうので、この時、加尾さんが準備した衣装の出番はなかったようですが・・・。

脱藩後、ドラマのように、龍馬は京都にやってきますが、実際には二人が会ったという記録は残ってはいません。

まぁ、脱藩してる以上、京都での龍馬の行動が謎多き物なので、「会ってない」とは言い切れないかも知れませんが、晩年の加尾さんが、2度と龍馬に会えなかった事を残念がっていたようなので、やっぱり会ってないんでしょうね。

・・・て、事は、二人の○○○な関係も、残念ながらない事になりますが・・・

・・・と言いつつ、予告編ではきっちり、あの千葉道場の佐那さんに「お前に会いに来たぜよ」と調子の良い事を言ってたみたいなので(このチャラ男ぶりは好きです)、今後は、彼女との恋の行方も気になるところではありますね。
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コメント

「土佐勤皇党」が江戸で結成されたとは、今日まで知りませんでした。茶々さんサンクス♪(o ̄∇ ̄)/
放送開始当初から「掴み所がない」(以前の幕末作品がこの傾向でした)とは感じていましたが、近頃では「製作の意図・趣旨」すらわからなくなりつつあります。このままでは終了した時に、「今年は何を(テーマや概要)言いたかったんだ?」とほとんどの視聴者が感じるでしょう。「もやもやしているストーリー」であると言えますね。このところ、この番組を見た後に気分が萎えます。こんな感じに⇒(´ρ`)ぽか~ん
年配者の方が好意的な感想を持っている様です。42年前の「竜馬がゆく」の視聴者とお見受けします。
中岡慎太郎が出てくるあたりから、ストーリーがまとまりを持ってくれればいいんですが、現時点では期待薄です。

「4部構成」になっているのは、「四半期別にした方が、ストーリーの区切りがよい」と言う、局の配慮でしょうか?
経済成長率でもあるまいし(笑)。

投稿: えびすこ | 2010年4月12日 (月) 16時35分

えびすこさん、こんばんは~

今のところ、私も、そのテーマがわかりません。
何が言いたいのか?龍馬をどうしたいのか?
年末には、スッキリさせていただける事を願うばかりです。

投稿: 茶々 | 2010年4月12日 (月) 22時17分

テ−マがよくわからん というのは同意です
制作発表の時は「幕末を経済目線から描くぜ」とか言ってた(すいませんうろ覚えです)気がするのですが、 脚本家の方は去年の秋くらいに月9真っ青のラブスト−リ−を描くと言ったり・・・・・テ−マくらいはっきりしろよ、と思います

四部構成は謎ですね
個人的にはヒロインは4人もいらないです

今日も面白かったです
ありがとうございました

投稿: かわさき | 2010年4月13日 (火) 00時24分

かわさきさん、こんばんは~

なるほど、
「龍馬伝」はラブストーリーなんですか~
ほんでもって、ヒロインが4人いるので4部構成なのかも・・・ですね。

ホント、よくわかりませんね。

こちらこそ、ありがとうございます。

投稿: 茶々 | 2010年4月13日 (火) 00時50分

龍馬伝は時代的に仕方ないですが、「辻斬りの場面」や「暴力的な場面」が、例年より多い所が気がかり。辻斬りがここまで4~5回は出てます。
「副主人公」が岩崎弥太郎と言う設定が、話のまとまりがない基点かもしれませんね。
いっそ「盟友」の中岡慎太郎を副主人公にした方が、スッキリすると思うんですがね。普通に考えると出る順番・頻度が反対です。実際には中岡との方が付き合いが長いです。

海舟役の武田鉄也さんは、本音では内容に納得していないのでは?
新撰組幹部の配役も決まりましたが、あの顔ぶれではやや地味と思います。それに「飛び飛び」でしか出ないためか、佐藤君以外の20代の俳優がいまひとつ影が薄い。
長い補足となりました o(_ _)oペコッ

投稿: えびすこ | 2010年4月13日 (火) 08時55分

えびすこさん、こんにちは~

中岡慎太郎はいつ出てくるんでしょうか?
もう、とっくに出ててもいいはずなんですが・・・ね

投稿: 茶々 | 2010年4月13日 (火) 12時17分

土佐ヒロイン 加尾
江戸ヒロイン 佐那
京都ヒロイン お龍
長崎ヒロイン お元

・・・・・・・こういうことでしょうか
土地ごとに女をつくる
すごい女たらしです

投稿: かわさき | 2010年4月13日 (火) 13時52分

かわさきさん、ありがとうございます。

これまでは、ほとんどお龍さんしか出てきませんでしたから、ある意味、新しい龍馬ですね。

その恋多き姿を、いかに女性層を傷つけずにやってくださるのかが楽しみですね。

投稿: 茶々 | 2010年4月13日 (火) 18時38分

四部構成・・・季節ごとにテーマを変えよう、でしょうか。春だし心機一転竜馬君には新天地で新たな一歩を踏み出してもらおう、というつもりなのかも(なんてね)最近では土曜の再放送をたまに見る程度になってしまいました。それもドラマを楽しむというより、「ああ、この時期、こういうことがあったのか」という歴史上の出来事の確認になっているような・・・いつか面白くなるかも・・という期待はまだ捨ててませんが。福山クンの顔つきが確かに変わったようだし。

投稿: Hiromin | 2010年4月13日 (火) 20時00分

Hirominさん、こんばんは~

期待通りにおもしろくなってほしいですね。
もう、こうなったら、中岡慎太郎の登場に期待します。

投稿: 茶々 | 2010年4月13日 (火) 20時15分

中岡慎太郎の登場は参議院選挙(予定投票日・7月11日)の後になる見込みです。あと2ヶ月辛抱(?)ですね。
でもあの番組内容では、草葉の陰の坂本龍馬および中岡慎太郎本人が泣いてる気がします。何となく。「妻を含めた恋人的な女性が4人いる事」を、幕末期の政情変遷よりもピックアップする必要はないですね。
ただ何回見ても福山氏が残念ながら、「龍馬」には見えないんです。かつらの手間を省くためか髪を伸ばしたのが失敗かも。NHKの演出が反対に坂本龍馬の人物像(人間味)をわかりにくくしているのでは?20回消化してもわからないです。友人は(岩崎が)面白いと言いますが、ストーリー的に見ると「なぜ?」ですね。

投稿: えびすこ | 2010年5月25日 (火) 10時17分

P.S.
龍馬伝のBGMが大河ドラマらしからぬ点もあまり評価できません。(今年は駅の発車音の様に聞こえるので)音量によってはうるさい(視聴者の一部には「大河ドラマのBGWを副音声で消せないか?」と言う投書があります)と思うのです。音で見ると民放サスペンスその物のような感じがします。

投稿: えびすこ | 2010年5月25日 (火) 10時24分

えびすこさん、こんばんは~

中岡慎太郎の出番が、なぜ、こんなに遅いのか?は、やっぱり、一番の疑問ですね。
よくわかりません。

投稿: 茶々 | 2010年5月25日 (火) 19時55分

茶々さん、こんばんは!

私は実を言うと、坂本龍馬よりも中岡慎太郎の方が好きですwwなので本当に早く出てきてほしいです!!そもそもなんで、こんなに坂本龍馬って人気なんですか?やっぱり、司馬遼太郎の「竜馬がゆく」でしょうか?読んでみたほうがいいですかね?
質問ですが、新撰組っていつごろ出ますか?出ますよね??

投稿: 暗離音渡 | 2010年5月26日 (水) 00時09分

暗離音渡さん、こんばんは~

>そもそもなんで、こんなに坂本龍馬って人気なんですか?やっぱり、司馬遼太郎の「竜馬がゆく」でしょうか?

そうだと思います。
あの小説が出るまでは、武市半平太のほうがずっと人気がありましたから…


>新撰組って…

先週の最後のほうで、以蔵を追っかけてたと思いますが…???

投稿: 茶々 | 2010年5月26日 (水) 01時16分

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