今日は寒露、二十四節季のお話
今日10月8日は、二十四節季の一つ寒露(かんろ)です・・・って、こういうセリフ、ニュースや天気予報でよく聞くけど、そもそも二十四節季って何?って思ってませんか?
実は、私もけっこう大人になるまで、ちゃんとした意味をわかってませんでした。
ただ、さすがに夏至は太陽が昇ってる時間が一番長い日で、冬至がその逆の一番短い日・・・という事は知ってましたが・・・。
二十四節季というのは・・・
一年を24等分してそれぞれに立夏・立春などの季節をあらわす名前をつけた物で、古代の中国で、陰暦と季節のズレをおぎなうために考え出された暦です。
陰暦は、月の満ち欠けによって日付が決まりますから、当然太陽の動きと差が出てしまい、農業の種まきや、収穫の日を決めるのにとても不便だったんですね。
それで、太陽の軌道を24等分した分点にそれぞれの節季を配置して古代のカレンダー的な物に記入して、農作物を作るヒントにしたんです。
では、一つ一つご紹介・・・
まずは立春(2月4日頃)、これは有名ですよね。
春がキターーーーって事で、昔のお正月です。
八十八夜とか二百十日などは、この日を起点に数えた日にちで、お茶積みをしたり台風に気をつけたり・・・とか、
雨水(うすい・2月18日頃)、雪や氷が解けて水になるという意味で、そろそろ農耕の準備を始める日だそうです。
啓蟄(けいちつ・3月6日頃)、冬眠していた虫が目を覚まして地中から這い出てくるという意味で、南からの暖気か強まり、春雷が大きくなる季節です。
春分(3月21日頃)、これは説明不要ですよね。とりあえず、暑さ寒さも彼岸まで・・・
清明(4月5日頃)、草木が生き生きし始め明るくなるという意味で、西日本は桜の咲き始める頃、ただし天気は変りやすい頃です。
穀雨(こくう・4月21日頃)、春雨がけむるように降って作物が生長する時期なので、この名前がつきました。
立夏(5月6日頃)、夏が立ちました~暦のうえでは、夏・・・って事ですね。
小満(しょうまん・5月21日頃)、野山の草木が実をつけはじめ、万物が満つるという意味で、この頃から梅雨に入ります。
芒種(ぼうしゅ・6月6日頃)、米や麦など芒(のぎ・実の外側にある固い毛の事)のある作物の種をまく時期という意味で、そろそろ田植えの季節です。
夏至(6月22日頃)、一年のうちで、太陽が一番長く照ってる日・・・たしかに太陽は長く出ているけど、梅雨の真っ只中で、あんまり夏っぽくないですね。
小暑(7月7日頃)、梅雨も明け、そろそろ暑くなってくる頃です。
大暑(7月23日頃)、その名のとおり暑くてたまらん!
立秋(8月8日頃)、暦の上では秋・・・暑中見舞いはこの日までに出しましょう。立秋から後は残暑見舞いになりますよ。
処暑(8月23日頃)、暑さがやむ・・・という意味です。秋の訪れを感じます。
白露(はくろ・9月8日頃)、野草に露が宿る頃です。
秋分(9月23日頃)、またまた暑さ寒さも彼岸まで・・・っと。
寒露(毎年10月8日頃です)、野草に宿る露が寒気にあたって凍る手前にあるという意味で、朝晩は寒気を感じ始める頃です。
霜降(そうこう・10月21日頃)、早朝などは霜が降りるという意味、物寂しい季節です。
立冬(11月7日頃)、冬が来ちゃいました~。
小雪(11月23日頃)、寒さもまだ小さく、雪もまだ少ないという事です。
大雪(12月7日頃)、もう山は積雪、町は北風。
冬至(12月22日頃)、んん~太陽が一番遠く、昼が一番短~い「ゆず湯に入って寝よ」
小寒(1月6日頃)、意味はもういいですよね。よく耳にする『寒の入り』はこの日の事です。
大寒(1月21日頃)、その名のとおり寒くてたまらん!
以上が、二十四節季でした。
実は、二十四節季をさらに3等分ずつした七十二侯というのもあるんですよ。
七十二侯には・・・
『獺祭魚(たっうおをまつる)』=かわうそが魚を食べる季節とか、
『武始交(とらはじめてまじわる)』=虎が成長して初体験をする季節とか(・∀・)ニヤニヤ、
「それ、知ってどうすんねん!」って言う物や、
『鷹が鳩になる季節』などというワケのワカラン物まであるので書くのはやめときます。
とにかく、寒露は秋冷えが体にしみる季節です、風邪などに注意しましょうね。
★追記:
二十四節季とともに、よく耳にする「節分(せつぶん)」とか「八十八夜(はちじゅうはちや)」とか…って、
コレらは、「雑節(ざつせつ)」という、やはり農業の目安となる日・・・くわしくは5月2日のページで>>
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コメント
おはようございます!二十四節季、知ってる名前もいくつかありましたけど、全部の名前と意味は知りませんでした(^_^;)暑中見舞いと残暑見舞いの切り替え時期もやっと分かりましたよ。
朝、夜は涼しい季節になりましたね。風邪をひかないよう気をつけましょう。僕はすでに風邪っぴきになってるので手遅れですが(^_^;)
最後の七十二候には笑っちゃいました(笑)
投稿: 見習い大工 | 2006年10月 9日 (月) 07時53分
茶々さん、こんにちは。
二十四節季はすでに日本人になじんでいるとても風情ある暦表記ですね~、その時期になるとテレビでも
「暦の上では今日は啓蟄です・・・」
~なんてあらためて聞いたりすると、日本人でよかった・・・なんてしみじみ感じる秋の夜長です。
投稿: ルーシー | 2006年10月 9日 (月) 15時42分
見習い大工さん、こんにちは~。
七十二侯には、私も笑いました。
他にもまだ、『スズメが海に入って蛤になる季節』なんてのもあるんですよ。
思わず「なるか~!」って突っ込みを入れてしまいました~。
昔の人は、スズメが蛤になると思ってたんですかね?
とても不思議です~。
これから、もっと寒くなりますよ。
風邪、ひどくならないように気をつけて下さいね。
投稿: 茶々 | 2006年10月 9日 (月) 15時57分
ルーシーさん、こんにちは。
そうですね、「暦の上では○○」っていうのは、すっかり天気予報の定番のご挨拶ですね~。
私は、『春の訪れ』『夏の終わり』といった季節の変りめに特に風情を感じます。
それは、たぶんそれだけ『盛りの季節』が好きだという事でしょうか?
『訪れ』はやがて来る『盛りの季節』への期待感、『終わり』は去っていく『盛りの季節』への別れの寂しさ・・・。
まさに「あぁ、日本に生まれてよかった~」ですね~。
投稿: 茶々 | 2006年10月 9日 (月) 16時54分
今日の関東は快晴で真夏日でした。
まだまだ外は明るいです。
「夏至」の日に関東がいい天気なのは意外に珍しいんですよ。
投稿: えびすこ | 2011年6月22日 (水) 18時00分
えびすこさん、こんばんは~
快晴とはいかないまでも、大阪も晴れてましたね。
夏至は梅雨の真っただ中…なかなか晴れないかも知れません。
投稿: 茶々 | 2011年6月22日 (水) 18時43分