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2006年10月27日 (金)

吉田松陰、死刑!

 

安政六年(1859年)10月27日、吉田松陰が、江戸小塚原において、斬首されました。

・・・・・・・・・・

時の大老・井伊直弼が断行した安政の大獄・・・多くの勤皇の志士が弾圧・処刑された、その中に、吉田松陰もいたわけです。

先日の【井伊直弼の本心】(10月7日参照>>)のページでも書かせていただきましたが、これは吉田松陰が、老中・間部詮勝(まなべあきかつ)暗殺計画と梅田雲浜(うんびん)(9月14日参照>>)奪還計画を、自白したために極刑が言い渡された物で、しかもこの自白は拷問とかではなく、松陰自らの覚悟の自白だったと言われています。

Yosidasyouin700a この時、松陰・29歳・・・年齢を聞いて驚いてしまいました。

彼の教えを受けた幕末の志士たちが、80人にも及ぶというところから、ついつい、それなりの年齢の人を想像してしまいますからね。

高杉晋作久坂玄瑞伊藤博文山県有朋、数えあげたらきりがありません。

また、友人として親しくしていた桂小五郎も、少なからず彼の影響を受けていた事は確かです。

そんな松陰が、来航したペリーの黒船(6月3日参照>>)に忍び込んで、アメリカに渡ろうとして失敗したのが24歳の時。

この時、捕らえられた松陰は、萩の野山獄3年間獄中生活を送る事になるのですが・・・ここで、同室になった11人の罪人たち・・・。

彼らは皆、世間を逆恨みし、未来に希望を持てず生きる気力さえ失った人たちでした。

しかし、松陰はそんな彼らにも、それぞれの長所を見出すのです。

それは、投獄される以前についていた仕事や趣味・・・といった類の物で、ある者は俳句が得意だったり、ある者は字が上手であったり・・・などのたわいのない物でしたが、松陰はそんな人たちに教えを乞いました。

そして、逆にお返しとして自分の持つ知識を彼らに講義します。

やがて、それは獄中サークル活動獄中同好会のように野山獄の中で広がっていきます。

最終的にその活動は周囲も巻き込んで、看守までもが受講を願い出て同好会に入るようになりました。

まったくやる気のない人を、これほどまでに変えてしまう・・・松陰の教育法のマニュアルをぜひ見てみたいものですね。

某テレビ番組の冒頭のナレーションでも言っていましたが、「人は生まれながらに知る事を欲する」

本来、人に備わっているはずの、その意欲を引き出す力・・・だからこそ、松下村塾(11月5日参照>>)は多くの逸材を輩出したのでしょう。

罰せられる事を承知で、進んで自白した松陰・・・。

自らの身を投じて、信頼できる教え子たちにバトンを渡す・・・そんな気持ちだったのでしょうか。

♪身はたとひ 武蔵の野辺に 朽ちぬとも
  留め置かまし 大和魂 ♪

♪親思ふ 心にまさる 親心
  今日のおとづれ 何と聞くらむ♪

この歌を時世の句として萩の両親に送り、安政六年(1859年)10月27日松陰は刑に服しました。 .
 

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コメント

上記の「弟子」から先生と呼ばれたけれども、実際は年齢が近いんですね。先輩や兄のような感覚と言っていいですね。坂本龍馬とも年が近いです。
大河ドラマの幕末作品の場合は、中年俳優が集中する傾向(特に今年はすごい)にあるので、「年齢ギャップ」が大きくなりますね。
時代背景を勘定すると「幕末の志士」は、志で言うと早熟だったんでしょうね。今の政界で30代前半~40歳は、まだまだ「駆け出し」ですからね。

投稿: えびすこ | 2010年9月19日 (日) 15時17分

えびすこさん、こんにちは~

別のページにも書かせていただいたと思いますが、確か、松下村塾の塾生たちとも兄弟のように接していたと言いますから…

先生というより兄貴って感じだったんでしょうね。

投稿: 茶々 | 2010年9月19日 (日) 17時36分

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一昨日テレビで【信長の棺】ってやってたけどo(^-^)oこれ面白かったよ〜♪ [続きを読む]

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