老いらくの恋をした人たち~シルバーラブの日にちなんで…
昭和二十三年(1948年)11月30日、歌人で当時68歳だった川田順が弟子の大学教授夫人とかけおち。
この恋の行く末を思い、心中するつもりでしたが、養子に連れ戻され、その後二人は結婚しました。
・・・で、この事を記念(?)して、11月30日は『シルバーラブの日』なのだそうです。
その時川田さんが詠んだ
♪墓場に近き 老いらくの恋は
恐るる 何もなし ♪
なる歌から、『老いらくの恋』という流行語が生まれたとか・・・。
・・・って事で、今日は歴史上の人物の“老いらくの恋事情”など紹介しちゃいましょう。
・・・・・・・・・
老いらくの恋・・・で、私が知る限りの最高年齢は、やはり一休さんですね。
一休さんは室町時代の僧。
アニメの姿から、とんちの利く可愛い小坊主のイメージがつきまといますが、そんな可愛い一休さんだって年はとります。
もちろん、名僧であった事は間違いありません。
山崎宗鑑(俳人)・村田珠光(茶人)・金春禅竹(こんばるぜんちく・能楽)など、一流と言われる人々がその弟子になっているぐらいですから・・・。
ただし一休さんの場合、仕事とプライベートは別(坊さんは24時間営業のような気もするが・・・)。
憎めないのは、酒好き・女好きである事を自ら告白しているところ。
あまりにもヒドイので、先輩の僧から注意された事もあるとか・・・。
そんな一休さんの老いらくの恋は、76歳の時。
しかも相手は26歳の森侍者(しんじしゃ)という初々しい女性。
二人の関係は一休さんが死ぬまで続き、森侍者は最期を看取っています。
やっぱ、「このはし渡るべからず・・・なんて書いてあったら、君どうする?」なんて、クイズ形式の会話で和ましてって口説いたのかしらん❤
・‥…━━━☆
次は72歳で5度目の結婚をした蓮如さん・・・(またまたお坊さんやがな!)
蓮如は、戦国時代に衰えかけた浄土真宗を全国ネットに盛り返し、あの織田信長を困らせる大勢力にまでした本願寺第八世法主(ほっす)。(3月25日参照>>)
そんな蓮如さんは27歳で初めて結婚、当時としてはかなりの晩婚ですが、頑張った(?)おかげで、13年間の結婚生活で7人の子供が誕生しました。
しかし、ここで奥さんが他界。
悲しむ暇もなく、即座に2度目の結婚、しかも相手は先妻の妹さん。
蓮如さん、やりますねぇ~。
そして、12年間で10人の子供が誕生したところで、このかたも他界。
3度目の奥さんとは、一人の子供を設けてこれまた他界。
4度目の奥さんも、二人の子供を産んでお亡くなりに・・・。
そして、72歳で最後の結婚。
なんと、お相手は21歳。
蓮如さんは、この5度目の奥さんとの12年間の結婚生活でも、7人の子供を授かります。
合計27人の子供を残して、さすがの蓮如さんも、85歳で亡くなりました。
最後のお子さんは、84歳の時のお子さんです。
ここまでいったら、お見事❤
・‥…━━━☆
そして、老いらくの恋というには、少し早いかもしれませんが、あの伊藤博文の47歳の時のエピソード。
でも、その頃の平均寿命を考えると、この事件もかなりのもんです。
それは明治二十年、鹿鳴館(ろくめいかん)華やかなりし頃(11月28日参照>>)、首相官邸で開かれたパーティでの出来事。
そこで、伊藤さんは、一人のものスゴイ美人を見つけてしまいます。
相手は戸田伯爵の夫人。
夫人という事は旦那がいる・・・もちろん、伊藤さんにも奥さんがいます。
しかも、伊藤さんは今日のパーティの主催者です。
ところが「そんな事は関係ないネ」とばかりに、迫力満点の猛アタ~ック!
力づくで、庭園の茂みに誘い込んだそうな。
この事件は「みめうるわしいご夫人が、どういう事か、髪は乱れ、色青ざめて、くちびるをふるわせ、地に足つかず、腰もフラフラに・・・」と、新聞報道までされてしまいますが、結果的には未遂、伊藤さんは思いは遂げられなかったようです。
伊藤さん、内閣総理大臣が力づくはいけません(注:総理大臣でなくてもいけません)❤
・・・てな事で『シルバーラブの日』かぁ・・・←って、欧米か!
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コメント
はじめまして!
51歳にして転職した先の生活相談員という仕事(デイサービス)、毎朝利用者さん(老人)に挨拶する中で、今日は何の日・もしくはちょっとした雑学的な話をするのが日課で・・・。毎日のことで、ネタに困っているところに、こちらを見つけ(o^-^o)活用させてもらってます。元来、歴史好きの私自身興味深く、楽しく拝見してます。今後も、よろしくお願いします。
投稿: ちゅわん | 2013年11月27日 (水) 00時44分
ちゅわんさん、こんばんは~
大変かつ重要なお仕事をされていますね。
こちらこそ…また、遊びに来てくださいませ。
投稿: 茶々 | 2013年11月27日 (水) 02時19分