今日は漫画の日なので…漫画とアニメの終わり方
平成元年(1989年)2月9日は、手塚治虫さんのご命日・・・という事で、今日は“漫画の日”という記念日だそうです。
・・・て事で、今日は漫画とアニメについて・・・
すいません、めずらしく(いや、初めてかも)歴史の話ではありません。
・‥…━━━☆
私も、漫画とテレビアニメで育った人間で、手塚治虫さんの影響も少なからず受けている世代です。
手塚さんの人物像や経歴などは、くわしく書かれているファンの方がたくさんいらっしゃいますので、私はあくまで、テレビや雑誌を夢中になって読んでいた一読者として、思うところを書いていきたいと思います。
ただ言える事は、やはり手塚さんがいなかったら、現在のジャパニメーションと呼ばれる日本のアニメは無かったでしょうね。
一昔前に、外国の人は「通勤電車の中で日本のサラリーマンが漫画を読んでいる事を不思議に思う」というのを聞いた事があります。
それは、外国では漫画は、子供の見る物だから・・・という事ですが、その国の漫画が子供の見る物のレベルなのは、その国に手塚治虫さんがいなかったからにほかならないのです。
手塚さんのおかげで、日本の漫画は格段にレベルアップしたのは確かです。
そのコマ運びと言い、場面の展開と言い・・・そして、何よりもストーリーです。
漫画がテレビアニメになると、字の読めない小さな子供たちもそれを目にする事になり、それは、子供の心に深く刻まれる事になります。
そうなると、特にストーリーは重要です。
手塚さんの作品は、子供にも理解できる筋書きでありながら、大人が見ると、見え隠れする深いテーマが存在するのです。
子供の頃の記憶であいまいなのですが、アトムの一場面で、人工知能を持つロボットたちが、「ロボットは人間に、ただこき使われているだけ・・・もう我慢できない、ロボットにも人権を!」と一致団結して立ち上がる・・・といったストーリーがありました。
子供心に、考えさせられる場面でした。
そして、手塚作品に限らず、アニメにとって何より重要だと思うのは最終回です。
秀作のアニメという物は、「最終回に見ている側のスイッチをOFFにする」という事をちゃんとやってくれている物です。
アトムは、発射されたミサイルの軌道を修正するために、ミサイルを抱きかかえたまま、太陽に向かって突進して行きました。
好きだったアニメが終ってしまうのは悲しい事ですが、きっちりとした最終回を見せる事によって夢物語から現実の世界へ、子供の心は戻されるのです。
最近のアニメは、きっちりした最終回がない物があり、少し寂しい気がします。
雑誌で人気があれば、「長く続けて下さい」と言われ、アニメは番組改編の時期を迎えると終らせる・・・といった事で、原作者の思いとは違う終り方をしている物も多いのだと思います。
しかし、サリーちゃんは、最終回で初めて友達の前で魔法を使い、別れを告げて魔法の国に帰ります。
モロボシダン(アニメではありませんが・・・)はアンヌ隊員に、自分がセブンだった事を告げて宇宙に帰ります。
たしか、大魔王は、最後のクシャミを我慢できなかった主人公に別れを告げて何千年の眠りにつきます。
やはり、ここで、スイッチをちゃんとOFFにしておかないと、小さな子供の心の中には、ちょっとしたトラウマとなって残ったままになってしまうのではないかと思います。
現在放送中のアニメ・・・特にドラちゃんなどは、どのような最終回になるのか、とても関心の持たれるところですが、是非々々、心にモヤモヤが残る事のない、しっかりした最終回にしていただきたいと思います。
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コメント
手塚作品、いいですよね。
さときちも「火の鳥」「ブラックジャック」は文庫版を全巻持っています。
下手に子供向けでないのがいいです。
ラストが重要、確かにそうですね。モヤモヤ感が残るのはちょっと、、、私は詳しくないのですが、エヴァンゲリオンなんかはモヤモヤ感だったのではないでしょうか。
普遍性を持つものはアニメだろうが評価されるものですね。
投稿: さときち | 2007年2月10日 (土) 01時48分
先日、国際マンガミュージアムに友人連れで行って来ました。
1階が少年マンガ、2階が少女マンガ、3階が青年マンガの配架だったのですが、結構懐かしい作品があって楽しかったです。
連載モノはそうでもないんですが、読みきりモノで最終巻だけどうしても手に入らなかった作品の結末がようやくわかって感動的でした(喜)
僕としては、ほとんど少女マンガ、つまり2階にいた時間が一番長かった感じです(笑)
投稿: 御堂 | 2007年2月10日 (土) 04時27分
さときちさん、こんにちは~。
私も、ブラックジャック全巻持ってます。
あと、海のトリトンの同人誌に参加したりしてました(当時は同人誌という名称はありませんでしたが・・・)
>エヴァンゲリオンなんかはモヤモヤ感だったのではないでしょうか
そうですね、あまり良い終り方ではなかったように思いますが、あの作品は放送時の視聴率があまり延びず半分打ち切りのような状態で最終回を迎えたせいだと思います。
エヴァンゲリオンの人気に火がついたのは、夜中の再放送の段階で、「こんな事ならちゃんと作っとけば良かった」て感じじゃないでしょうか?
投稿: 茶々 | 2007年2月10日 (土) 14時53分
御堂さん、コメントありがとうございます。
私も、「国際マンガミュージアム」ではありませんが、富山にいる時「漫画図書館」という所で、昔、途中まで読んでた作品の最終回が読めて「スッキリ」した経験があります。
その一つは、梅図さんの「漂流教室」
噂通りのみごとな最終回で感動しました~。
そしたら、その後ドラマになったんですが、ドラマでは少し違う最終回になってましたね。
んん~、少女マンガもたまには良いです~。
投稿: 茶々 | 2007年2月10日 (土) 15時10分
手塚先生が死去した時に、「62歳」と出た記事があったらしいですが、実際は「60歳」だったのを知っていますか?生前ある事情で2歳年齢をサバ読んでました。
>最近のアニメはきっちりした最終回がない
いま主流の1話完結タイプ(+登場人物が年を取らない)だと「最終回が来ない」ような、ストーリー構成になっていますね。それにしても今のテレビアニメは、「作者が故人」の物がやたら多いような?「クレヨンしんちゃん」も去年作者が鬼籍に入り、連載が今春で終わって夏で(新作を収めた)単行本が50巻目で終わりました。「人気長寿コミック」の場合は、終わるタイミング(あるとすれば作者の体力や構想の完全燃焼)が難しいんでしょうね。「うる星やつら」も最終回らしくない終わり方をしたようです。
14年前に藤子・F・不二雄先生が死去した時に、「小学生が読める漫画を書く漫画家がいなくなった」と言ってた人がいます。「ドラえもん」は一旦、雑誌連載を終える構想があったらしいです。初期の頃の本に「最終回みたいな話」があります。その後何もなかったように連載が続いています。
投稿: えびすこ | 2010年11月13日 (土) 08時50分
えびすこさん、こんばんは~
そうですね。
ドラちゃんの最終回は、どうするんでしょう?
最近は、ドラマもちゃんと終わらないような気がしてます。
投稿: 茶々 | 2010年11月14日 (日) 00時57分
「ドラえもん」などはスタッフがいるのでアニメは当面続くでしょうね。若手漫画家のコミックが、アニメ化されない事は確かですね。少子化+漫画の読者の高齢化も影響しているかな。
>ドラマもちゃんと終わらない。
それで「シリーズ」が多いのかも。今ではドラマとコミックは「表裏一体」みたいな…。この傾向が続くとベテラン俳優が、民放ドラマからいなくなるかもしれないですね。
「手塚先生が年をサバ読んだ」理由は、18歳で漫画家デビューした際に、未成年だと周囲から「若僧」扱いされるため、「20歳」として公表したようです。中年になっても「訂正」しなかったらしいです。
投稿: えびすこ | 2010年11月14日 (日) 09時02分
えびすこさん、こんにちは~
ドラマの場合は、好評だったら「パート2をやろう」「映画にして稼ごう」という魂胆がミエミエですね。
オモシロイ小説が少ないのでしょうね。
ドラマの原作は、ほとんどが漫画になってしまってます。
事実、漫画のほうがオモシロイので仕方ないです。
投稿: 茶々 | 2010年11月14日 (日) 12時40分
私も手塚作品読んだことがあります。
「どろろ」「ワンダースリー」「海のトリトン」などです。
「火の鳥」も数冊読みました。
漫画好きの伯母が持っていたのを借りたのですが、どれも現在の漫画のようというか、色あせないですね。
小学生の頃に国語の教科書で、「まんがの書き方」という内容の話が載っていて、へえーと思ったことがあります。
やっぱり日本では世代に関係なく、漫画が浸透しているからですかね。
投稿: ティッキー | 2012年2月 9日 (木) 23時12分
ティッキーさん、こんばんは~
ウチにはブラックジャックが全巻揃ってますが、今も時々出しては読んでます。
ホント、色あせないです。
投稿: 茶々 | 2012年2月10日 (金) 02時47分
手塚先生の原作のドラマが放送されています。BSプレミアム「陽だまりの樹」です。゛
下記を参照ください。
http://tezukaosamu.net/jp/index.html
投稿: やぶひび | 2012年5月23日 (水) 17時02分
やぶひびさん、情報ありがとうございます。
最近は、ドラマも、漫画が原作の物が多くなりましたが、中途半端な小説よりしっかりしたストーリーなので、見ていてもオモシロイです。
投稿: 茶々 | 2012年5月24日 (木) 02時29分
小学舘文庫版「ド・ラ・カルト~ドラえもん通の本~」などによると、ドラえもんには小学舘の小学生雑誌の各学年版ごとに最終回があって、その後あの「さよならドラえもん」で一応の完結を迎えました。しかし人気爆発によって再開となる「帰って来たドラえもん」が描かれて、現在に至っています。ちなみに私が小学生の時にリアルタイムで見た、いわゆる「幻の日テレ版ドラえもん」(1973(昭和48)年3月~9月に日本テレビ系で全26回52話を放映)の最終回では、その中のひとつ、未来に帰ったドラえもんが、自転車に乗る練習をしているのび太をタイムテレビで見ながら応援しているところで終わっています。なお、余談ですが、この日テレ版ドラえもんでは、前半の26話までを声優の富田耕生(とみたこうせい)さん、後半の27話以降を同じく野沢雅子(のざわまさこ)さんがドラえもんの声を演じていました。
投稿: アッチ君 | 2018年4月 8日 (日) 23時47分
アッチ君さん、こんばんは~
ドラえもんは、そんなに前からやってるんですね。
長くなると終わり方が難しいです。
投稿: 茶々 | 2018年4月 9日 (月) 04時54分