ノアの方舟・洪水伝説
2月17日は、有名なあの“ノアの洪水”のあった日だそうですよ。
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『旧約聖書』の「創世記」に書かれた“ノアの洪水”があったのは、ノアが600歳(ちょっとムリがある)の時の第2の月の17日だそうで、聖書の年代をそのまま計算すると、紀元前3000年頃の出来事になるそうです。
地上に悪人がはびこる事を「ヨシ」としない神様が、大洪水を起こして人類を滅ぼそうとしますが、神に従順だったノアにだけこの事を教え、方舟(はこぶね)の建造を命じます。
ノアは、高さ13.5m、幅22.5m、長さ135m、約2万tクラスので~っかい方舟に、ノアの家族8人と、あらゆる動物のつがいを乗せて、その日を待ちます。
そして訪れた2月17日、この日から雨は40日間降り続き、150日間水の勢いは止まらず、方舟は嵐の中、木の葉のように揺れ動き、やがてアララト山の上にひっかかって停まります。
使いに出した鳩によって水が退いた事を知ったノアは、家族や動物たちとともに船を出て、神様に感謝。
神様はノアを祝福し、今後、人類を滅ぼすような洪水を起こさない事を約束したのです。
このアララト山は、現在のトルコにあるアララト山だと言われていて、昔から「方舟の痕跡を見た」という人が数多くいます。
ただし、この“洪水伝説”・・・『旧約聖書』が初出ではありません。
主人公や、細かい状況に違いはあるものの、よく似た神話は世界各地に残って、その中には、『旧約聖書』以前に書かれたであろう物もあります。
1872年、イギリスの大英博物館に勤務していたジョージ・スミスという人が、その10年前に発見された粘土板の文字を解読し、そこに“ノアの洪水伝説”そっくりの出来事が書かれているのを発見しました。
これが『ギルガメッシュ叙事詩』と言われる物で、古代メソポタミア時代に書かれた物です。
『ギルガメッシュ叙事詩』では、「船はニシルの山に停まった」とされています。
さらに1914年、ペーベルという人が、南メソポタミアのニップルという遺跡から、シュメール語で書かれた粘土板を発見。
ここにも、そっくりの“洪水伝説”が書かれていたのです。
この粘土板は紀元前25世紀頃の物と推定され、紀元前10世紀頃とされる『旧約聖書』より古い事になります。
また、ヒンドゥー教の神話の中にも“洪水伝説”が語られています。
こちらは、人類の祖・マヌが小さな魚を助けて育て、大きくなったその魚を海に返す時、魚が「近々洪水が起こります。その時あなたは船を造って、穀物を蓄え、家畜とともに乗りなさい。そうすれば私が助けてあげます」と言って去っていきます。
やがて、魚の言う通り洪水が訪れ、マヌが船に乗り込むと、その魚が現れます。
縄で船を魚の角につなぎ、ヒマラヤへと運んでもらい、マヌだけが助かる・・・という、恩返し的なお話になっています。
いずれにしても、大洪水によって、一旦時代が終る・・・という構図はおおむね一致している所から、遠い昔、地球規模の天変地異が起こって、その記憶が伝説として語られたのではないか?とも言われています。
ただ、地球規模の天変地異に襲われた・・・というよりは、「ある一部の地域に起こった洪水の話が、時が経つにつれ、世界中に広がった」と考えるほうが自然でしょうが・・・
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コメント
茶々さん、こんばんは。
私はこの話は得意です。聖書を読まされたのでよく知っていますが、ギルガメッシュ伝説も読みましたが、どうもノアとは思えないし、全滅する洪水と言いますと何があるかなと思いましたら私はある伝説を気が付きました。ムー大陸の話です。一夜にして消えたのと残ったのがイースター島等なのと後は沖縄近海に昔の遺跡が見つかっています。こちらの方があり得そうな感じがします。知り合いと話すとその方が正しいだろうと言っていました。後は何故エジプトでローマ支配以前は剃髪していたのが普通なのかなと思いましたら贖罪もあるのかなと思いました。多分ハトシュット、ネフェルティティ、クレオパトラも剃っていたと思いますし、実際にネフェルティティの像は剃っているのもありました。そこからエジプトに流れた人は贖罪意識が強いのかなと思います。ある意味で言いますと仏教で僧、尼が頭を剃りましたがそれも贖罪意識からですがそう言うのかなと思います。日本は無事だったので関係ないかムー大陸の直接の子孫なのであまり意識していないのかなと思います。駄文すみません。
投稿: non | 2016年3月29日 (火) 18時27分
ハトシュット、ネフェルティティ、クレオパトラは女王と言いますか女帝です。実際に頂点に立っていました。中国だと則天武后、西太后、日本だと持統天皇、称徳天皇みたいです。
特に称徳天皇との対比は良いです。エジプトも称徳天皇も跡取り娘、おまけにスキンヘッドと言うのは似ていると思います。ネフェルティティは違いますが、ハトシュット、クレオパトラは正妻の子で、跡取り娘です。
投稿: non | 2016年3月29日 (火) 18時31分
nonさん、こんにちは~
私は、幼稚園&小学校がカトリックのミッションスクールだったので聖書の暗唱大会があって覚えたのと、中学生頃からの古代文明&不思議大好き少女で10代の頃に『月刊ムー』の愛読者だった程度の知識です。
投稿: 茶々 | 2016年3月30日 (水) 17時54分
茶々さん、こんばんは。
我が家はプロテスタントなので原理原理を教わりました。
でもそれで分からなかったので知り合いからいろいろ教わっています。
でもメソポタミア初期のシュメール、エジプトがよく似ているのと洪水伝説が世界中にあるのでそこでムー大陸に関係するのではと思いました。
ノア約束の船を見ていて思ったのは漂流の時に動物は殺されたのと絶望的な感情を見ますとその後エジプトで長いこと健康面とはいえスキンヘッドにしたのは贖罪かなと思いました。実際にラッセルクロウは酔いつぶれていましたが、その贖罪意識かなと思いました。日本は多分洪水の被害が少なかったのではと思います。
投稿: non | 2016年3月30日 (水) 18時36分
nonさん、こんばんは~
洋画は、ほとんど見ないので、ラッセルクロウはグラディエーターしか知りませんでした。
投稿: 茶々 | 2016年3月31日 (木) 03時15分
茶々さんお久しぶりです。
以前にも似た様な事を書きましたが、
ノアの箱船がアララトさんに辿り着いたのを祝うのは、イスラエルと日本で、
ユダヤ暦の第七の月の17日が正しいらしいです。
日本の7月17日だと京都の祇園祭(ユダヤの祭り。シオンの祭り)と徳島県剣山の祭りがあり、剣さんの祭りは、御神輿を山のふもとから頂上まで担ぎあげる様は、ノアの箱船の物語を再現しているかの様です。
投稿: 石塚 正浩 | 2017年9月26日 (火) 23時45分
石塚 正浩さん、こんばんは~
私は、ヒトの祖先がアフリカ大陸で誕生して世界に広がったように、言葉も神代の話も世界に広がっていったと考えています。
言葉に類似性があるように、神話も似たような話が複数残っています。
ただ、ユダヤは一神教で、日本の神道は多神教なので、記紀神話はギリシャ神話や南方神話などの多神教の神話との方が似てる箇所が多くあるように思います。
>日本の7月17日だと京都の祇園祭
勘違いされがちですが、祇園祭は7月1日~31日までの1ヶ月間ずっとやってます。
有名な山鉾巡行は今では7月17日と24日の2回行われますが、祇園祭に山鉾が登場するようになるのは室町時代頃で、この日付けになるのは、もっと後になってからですので、祇園祭にとって7月17日だけが特別なわけでは無いです。
また、祇園祭の祇園はお釈迦様が説法をしたインドの祇園精舎というお城の名前が由来ですので、ユダヤと関係があったとしても、インド&仏教を経由しないで直接伝わるのには無理があると思います。
投稿: 茶々 | 2017年9月27日 (水) 03時46分