謙信の死後・御館の乱
天正七年(1579年)3月17日、上杉謙信の後継者争い・御館の乱の最終決戦・御館の攻防戦がありました。
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前年(天正六年)の3月13日に、この世を去った上杉謙信(3月13日参照>>)。
以前、このブログでも書いたように、女だと疑われてもしかたがないくらい、女性との浮いた噂のなかった謙信(ブログ:1月21日参照)には、あたりまえですが実子がいません。
彼には、姉・仙桃院(せんとういん)の子・景勝、北条氏政の弟・景虎(氏秀)、能登畠山・政繁と、三人の養子がいたのですが、上洛を決意し「さぁこれから天下を狙うゾ!」と思った矢先の急死でしたから、誰を後継者にするか、まったく明確にしていなかった事で、当然、後継者争いが勃発する事になります。
三人の養子の中で、政繁は、重臣である上条氏を継いだので、この時の後継者争いは景勝と景虎の二人の争いとなります。
そんな中で、謙信の死後、景勝はすばやく行動を起こします。
景勝は、上杉家の本拠地であった越後・春日山城を占拠し、「謙信の遺言であった」と言い切って、上杉家の家督を相続する事を宣言します。
しかし、そんなもん、景虎が黙って見過ごすはずはありません。
なんせ、「景虎」です。
謙信が「謙信」と名乗る前の「景虎」という名前をもらっている以上、自分が後継者になってもおかしくない!と思っていたはず・・・。
それから間もなくの5月5日には、大場(上越市)で景勝派と景虎派の最初の激突となり、それからは越後内は真っ二つに分かれる事となりました。
その後、5月16日には、景虎方が春日山城下にに侵入、民家3千軒を焼き払い、春日山城を取り囲む形になりました。
景虎は、かつて謙信が建てた関東管領・山内上杉憲政(のりまさ)の館である御館(おたて)に拠点を置き、優位に戦いを進めて行きます。
この時点で景虎の兄・北条氏政と、その氏政の妹を妻に持つ武田勝頼は、景虎につく事を表明・・・まさに鬼に金棒。
この戦いは景虎が勝利するものと誰もが思い始めていました。
しかし、景勝が占拠していた春日山城には、謙信の残した膨大な遺産が残っていたのです。
この巨額の軍資金の存在は、徐々に景勝に運気をもたらしていきます。
やがて、景勝は、その大金を積んで武田勝頼を抱き込む事に成功し、この争いに干渉しない約束を取り付けました。
こうして、形成は景勝に傾きながらも、まだまだお家騒動は続き、春日山城下も御館も、町並みがほとんど灰になってしまうほど・・・
そしていよいよ天正七年(1579年)3月17日、御館が、武田からも孤立し、北条からの援軍も雪で来ないと判断した景勝は、御館に総攻撃をかけます。
壮絶な戦いの末、落城する御館・・・景虎は、その中から脱出し、兄を頼って信州を経て小田原城に向かおうとしますが、景勝軍に追撃され、越後・鮫ヶ尾城で包囲。
追い詰められた景虎は3月24日、「もはやこれまで!」と切腹し果てました。
その間にも、景虎の息子の道満丸と道満丸を守っていた御館の主・憲政は殺されてしまいます。
最初は人質として越後にやって来た景虎・・・。
その後、謙信の養子となるわけですが、思えば戦国という時代のために数奇な運命に煩労された人ですね。
かなりのイケメンで、謙信も大いに気に入っていたそうで、一説には景虎には関東管領としての山内上杉氏を、景勝のほうには戦国大名としての上杉氏を継がせたいと思っていたらしいと言われていますが、
謙信さん・・・急死とは言え、ちょっとその事を何かにしたためておけば・・・と思ってしまいますね。
それでも、やっぱり戦いは起こったのでしょうか・・・。
毘沙門天は四天王で十二天の一つ。
常に説法を聞く事から多聞天とも呼ばれ、須弥山(しゅみせん)・中腹の北側に住み、夜叉を率いて北方を守ります。
謙信が帰依した戦勝護国の神は、謙信亡き後の上杉家を、どのように思って見たでしょう。
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コメント
茶々さん、こんばんは。
上杉関連でTBありがとうございます。こちらからも、同じネタという事で「御館の乱」関連でTBさせて頂きますね!
投稿: 御堂 | 2007年4月28日 (土) 01時23分
こちらこそ、TB&コメントありがとうございます。
再来年の大河が楽しみですね。
謙信役はまたガクトだったりして・・・。
投稿: 茶々 | 2007年4月28日 (土) 02時20分