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2007年6月23日 (土)

枚方・交野ヶ原の七夕伝説と京阪電車七夕イベント

 

今日は、京阪電車の七夕イベントの情報を入手したので急遽そのお話を・・・

合わせて、枚方交野(かたの)に点在する七夕伝説ゆかりの場所も、ご紹介させていただきま~す。

・‥…━━━☆

Keihantanabatakatano2cc_1 京都⇔大阪間を結ぶ京阪電車(くわしくは【京阪電車の歴史】で>>>)

ほぼ中間あたりにある枚方市駅から別れている支線が京阪・交野(かたの)です。

この交野線の周辺には七夕伝説にまつわる史跡が点在していて、ここは「七夕発祥の地」と言われています。

天野川を挟んで東に、織姫を祀る「機物(はたもの)神社」
西には、その機物神社を見守るように「牽牛石」・・・。

ふたりのちょうど真ん中に架かる橋は「逢合(あいあい)橋」・・・

Keihantanabatahatamonozinzyacc Keihantanabatakengyuusekicc

川を下ると、「天津橋」「かささぎ橋」と続きます。

このあたりは、日本で最も古く渡来人が住んだ場所なのです。

この地に早くから人が住んでいた事は神話を見てもわかります。

藤原氏の演出によって、すっかり天皇家に取り込まれた形になってしまった饒速日命(ニギハヤヒノミコト)ですが、記紀を読んでもわかるように、神武天皇東征をして来た時にはすでに、この地に、彼は一大王国を築いていたわけです。

Keihantanabataiwafunezinzya 磐船神社には、饒速日命が降臨した時に乗ってきたという「天磐樟船(あまのいわくすふね)がご神体として祀られています。

本来、彼はもう一人の天孫だったのです。
(ニギハヤヒノミコトについては、本家HPの【消された神様たちを追う】でご覧ください>>)

やがて、古墳時代になって、多くの渡来人たちがこの地に住み、大陸の技術を伝えたのです。

機物神社は、もともと養蚕とはたおりの技術を日本に伝えた(はた)の神社。
秦者(はたもの)が機物(はたもの)に変わったのだと言われています。

そして、8世紀頃に渡来した百済(くだら)の一族も、この地に住み、様々な大陸の文化を伝えます。
彼らが建立したのが「百済寺」です。

Keihantanabatakudaraderacc 現在、百済寺の建物はなく、跡地が史跡公園となっていますが、その伽藍配置はちゃんと韓国式に配置されています。

海を越えてやって来た彼ら・渡来人たちは、遠いふるさとと同じ星空を見て、七夕伝説を語り、星に願いをかけたのでしょう。

交野には、七夕伝説以外にも、星にまつわる伝説が伝わっています。

それは、あの弘法大師獅子窟寺で祈りを唱え、その力によって北斗七星を降らせたという伝説です。

その時、3箇所に別れて星が降ったとされるうちの1ヶ所が「星田妙見宮」
そこには、その時降ったとされる「星(石?)」も祀られています。

・・・と、ここまで長い歴史の話をしましたが、
(一応歴史ブログなもので・・・)
そんな、伝説にちなんで、この京阪・交野線には、「おりひめ」「ひこぼし」と名付けられた電車が走っています。

昼間は、各駅停車の普通しかない交野線で、平日のラッシュ時にのみ走る電車です。

朝のラッシュ時に走るK特急が「おりひめ」
夕方のラッシュ時に走る準急が「ひこぼし」

そう、このふたつの電車は同時に走る事がないのです。

そこで、毎年七夕の夜に行われている京阪電車のイベント・・・。

Keihantanabatadensyacc 普段は、夕方には走らない「おりひめ」を臨時運転して、七夕の夜・・・午後7時から5分間程度、交野線の終着駅・私市(きさいち)で、「ひこぼし」年に一度の再会をするのです。

私は、このイベントが大好きです。
最後に警笛を鳴らしながら去っていく「ひこぼし」を、見送る「おりひめ」に胸がいっぱいになるくらい好きです。

・・・で、今年のこのイベント・・・。
電車好きのわが息子は、3月くらいから「今年はどうなるんだろう?」やきもき・・・。

・・・というのも、今年の7月7日は土曜日・・・つまり休日ダイヤなので、K特急も準急も走らないのです。

・・・で、今日、その情報を得たわけですが・・・
なんと!今年のイベントは「おりひめ」「ひこぼし」の、私市駅での出会いが5回もある!

休日運転なので臨時列車は走りませんが、「織姫」のヘッドマークをつけた電車が3時間、私市駅に停車。
その間に「彦星」のヘッドマークをつけた電車が5回、私市駅にやってくる・・・というわけです。

内訳は・・・18:22 19:03 19:42 20:21 20:58の5回で、各回4~9分間ほど停車するそうです。

んん?さっきまで「おりひめ」「ひこぼし」とひらがなだったのに、なんで「織姫」「彦星」と漢字表記に・・・?

と気づいたあなた・・・スルドイ!
実は、ヘッドマークが新しくなるんです。

新しいヘッドマークは、基本の色は変わりませんが、「織姫」「彦星」と漢字表記になります。
新しいヘッドマークの電車は、七夕イベントの後、9日の月曜日から登場するそうですよ。

・・・・・・・・7/7・追記(訂正)です・・・・・・・

上記の記事で、『新しいヘッドマークが、「織姫・彦星」と漢字表記になる』と書きましたが、漢字表記のヘッドマークは7月7日のイベント時のみのヘッドマークで、9日からの新ヘッドマークは、7日のイベント時のデザインをもとにしていますが、文字の表記はひらがな「おりひめ」「ひこぼし」となるそうです。

間違った情報を書いてしまって申し訳ありませんでした。
お詫びと言っては何ですが、9日からの新デザインのヘッドマークと、今年の「織姫」「彦星」の出会いの写真を掲載させていただきます。

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新ヘッドマーク

Orihomenikobosi2007cc
2007年の出会い
見え難いですが、この時のヘッドマークが漢字表記です。

交野周辺の史跡については、ホームページでくわしく紹介しています。
興味がおありでしたら、コチラからどうぞ>>>

関連記事と追記
京阪電車七夕イベント2008年>>
京阪電車七夕イベント2009年>>
京阪電車七夕イベント2010年>>
●残念ながら2011年以降は臨時列車が無くイベント開催がされない中、2013年のダイヤ改正により、「おりひめ」「ひこぼし」ともに廃止となりました。
 .

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