「天璋院・篤姫展」に行ってきました~
一昨日、大阪歴史博物館で開催中の『天璋院・篤姫展』に行って参りました~。
大河ドラマが好調なだけあって、平日にも関わらず、けっこうな人出ではありましたが、「いっぱいで見られない~」ってほどではありませんでした・・・
(しっかりと2時間半ほど見物させていただきましたし・・・)
ただ、「篤姫愛用の小袖やお嫁入り道具の数々・・・」とパンフに書かれていたせいでしょうか、女性の多さにびっくりです!(←自分もだろ!)
しかも、ちょっぴり平均年齢が高いゾ!(←自分もだろ!)
・・・・・・・・・・・・
入り口を入ると、まずはプロローグとして・・・
「篤姫のふるさと薩摩」
家系図や、鹿児島城下の細かい絵図等・・・
しかし、やはり女性として目を惹かれるのは、美しい薩摩切子のお皿や瓶、そして、薩摩焼の壷やお茶碗などなど・・・なかでも、紅色のお皿には、しばし目を奪われ、陶酔しきってしまいました~
そして・・・
第一章「御台所への道のり」
ここでは、黒船の絵図やペリーの肖像画とともに、篤姫の縁談を画策する島津斉彬の書状がたくさん!
中でも、伊達宗城(むねなり)宛ての書状には、篤姫が正室ではなく、側室として迎えられる可能性が生じた事を報告する生々しい物もあります。
この直後に、「斉彬の実子であれば正室として迎える」となり、於一(おかつ)から篤姫と改名して実子届けが幕府に提出されたそうです。
また、近衛忠熙(このえただひろ)との養子縁組が決まり、そのお礼の口上を書いて、篤姫自らが「あつ」と署名した貴重な書状があるのもこのゾーンです。
次に・・・
第二章「婚礼~将軍家定と敬子(すみこ)~」
ここでは、篤姫の夫となる将軍・家定さんの肖像画や、刀・具足もさることながら、個人的興味はその書状と絵画・・・予想以上になかなかの腕です。
書状の文字はしっかりと、絵は繊細で美しく・・・
さらに、このゾーンの篤姫さまの品は、何と言っても、お化粧道具・・・
塗りの美しさ、細工の見事さ・・・薩摩切子の香水瓶や薩摩磯御庭焼(いそおにわやき)の香炉と置物。
女性はこのゾーンに釘付けです。
第三章「江戸城大奥」
家定さんと死別した篤姫は天璋院となり、その後の将軍職を次いだ家茂(いえもち)のもとへ、公武合体の期待を背負って嫁いできた孝明天皇の妹・和宮。
このゾーンこそ、私の一番の期待大ゾーン・・・そう、天璋院と和宮の衣装が展示されているのです。
お二人の衣装を見比べてみると・・・
何となく、和宮さんは、淡い色合いのパステル調・・・天璋院さんは、濃い紫や濃いグリーンの渋い感じの色合い・・・う~ん、思い描くお二人のイメージぴったりのお衣装に感激です!
さらに、感動モンは雛道具・・・直系1cm~2cmほどのお椀やお皿、さらにその大きさに見合うお箸、お裁縫道具、果ては貝合わせの貝にまで細かな細工と塗りがほどこされているのです~もう、見事!参りました!
第四章「幕府瓦解(がかい)~徳川家存続への思い~」
いよいよ時代が動きます。
三代将軍・家光以来、229年ぶりに京都・二条城(5月1日参照>>)へと入った家茂・・・その陣羽織や、長く江戸を離れる家茂を心配する天璋院の手紙が、来るべき動乱を暗示させます。
そして、例の官軍隊長宛ての天璋院の手紙(4月11日参照>>)・・・写本ではありますが、やはり、これは・・・あの江戸城無血開城にも関係する物ですからね。
最後は・・・
エピローグ「明治の天璋院」
あの有名な断髪をした天璋院さんの肖像写真をはじめ、天璋院らの努力で存続する事となった徳川家の16代当主・家達ゆかりの品々・・・この後の天璋院は、この家達の養育に力を注ぐ事となり、やがて成長した家達に、若きあの日、自らが養女となった近衛家からのお嫁さんが決まり、天璋院は役目を終えたかのように、この世を去るのです。
ゾーンの最後には、明治を迎えた島津家の写真や、家達さんの婚礼の写真などが並びます。
・・・・・・・・・・・・・
出口を出たところに、案の定ショップが・・・
高額だとウワサの図録・2300円を張り切って購入・・・
確かに、お値段はしますが、その分かなりのボリュームで見ごたえアリです。
こういう展示会での図録は、私にとって最優先の購入アイテムです。
なんせ、忘れっぽいもんで・・・
・・・で、さぁ、帰ろうとエレベーターに向かうと、その横にデ~ンとポスターが・・・
そのポスターには、あの幾島の衣装を身にまとって、微笑みかける松坂慶子さんの姿が・・・
「何のポスターだろう?」と、よ~く見ると・・・
『音声ガイド=500円』とあります。
確かに、音声ガイドの器具は、入り口に置いてあったし、500円って書いてあるのも見ました。
しかし、私は、音での情報は、左耳から入って右耳へ抜けるタイプの人間なので、普段から音声ガイドはほとんど利用しません・・・なので、今回も「別にいいや!」と思って利用しなかったんですが・・・
その松坂さんのポスターには・・・
「わたくし、幾島がご案内いたします」
エェ~っ!!それなら聞いてみたかったよ!
しかも・・・
「ドラマの挿入曲をバックに臨場感バツグン!」
ドヒャ~っ!!
さらに・・・
「老女自らが語る西郷隆盛との秘話」
ナ~ニ~
?(クールポコ風に・・・)
どんな?どんな?どんな秘話が語られるの?
そんなぁ・・・帰り道にポスター貼られても・・・(ToT)
私も・・・
「幾島、これは何じゃ?」
「ハイ!姫様、これは篤姫様のお嫁入り道具にございます」
・・・て、やってみたかったなぁ・・・
入り口に、このポスターが貼ってあったのかどうか確認しに行こうかとも思いましたが、怪しまれそうなのでやめました。
(ちゃんと貼ってあって、私が見てないだけかも知れませんが・・・)
大阪歴史博物館さま~、こんなオモシロイのがあるんなら、できれば、アホな私でも絶対に気づくような、入り口の一番目立つところに、ポスター貼ってくだせぃ・・・おねげぇしますだ。
さすがに、再び1000円の券を買って、もう一度入場するわけにもいかず・・・涙を呑んで帰ってきました~グスン。
ちなみに、大阪歴史博物館での『天璋院・篤姫展』は6月1日まで開催されています。
その後は、この篤姫展・・・全国(東京はすでに終了したようです)を巡るようなので、皆様のお近くの博物館で開催される時には、このページをちょぃと参考にしていただければ幸いです。
★追記:上記の記事で、「全国」と書いてしまいましたが、どうやら今のところ、東京(終了)・大阪(開催中)・鹿児島(9月6日~)の3箇所での開催の予定だそうです。
まぎらわしくて、申し訳ありませんでした~
篤姫展にも出品されていた篤姫さまの小袖・・・
萌黄縮緬地雪持竹雀紋様牡丹紋付をデザインさせていただきました~。
.
「 幕末・維新」カテゴリの記事
- 榎本艦隊の蝦夷攻略~土方歳三の松前城攻撃(2023.11.05)
- 600以上の外国語を翻訳した知の巨人~西周と和製漢語(2023.01.31)
- 維新に貢献した工学の父~山尾庸三と長州ファイブ(2022.12.22)
- 日本資本主義の父で新一万円札の顔で大河の主役~渋沢栄一の『論語と算盤』(2020.11.11)
- 島津斉彬の江戸入りと「お庭方」西郷隆盛(2018.03.01)
「 京都・大阪・奈良史跡巡り」カテゴリの記事
- 本多政康の枚方城の面影を求めて枚方寺内町から万年寺山を行く(2019.05.25)
- ほぼ満開!枚方~渚の院跡の桜と在原業平(2019.04.08)
- 枚方~意賀美神社の梅林(2019.02.27)
- 堺・南宗寺の無銘の塔~徳川家康のお墓説(2018.07.10)
- 豊臣秀次と近江八幡~八幡堀巡り(2015.04.04)
コメント
篤姫展行かれたんですね!
記事を読んで、うんうんそうだったと思い出しました。
東京も年齢の高い女性が非常に多くびっくりしました。
私は幾島の音声ガイドは利用しましたが図録は迷いに迷って購入しませんでした。
後で後悔しそうと思っていましたが、やっぱり少し後悔。
篤姫展、札幌にも来るのかな?
来るならもう一回行ってみます。
投稿: 清正 | 2008年5月25日 (日) 10時21分
清正さん、こんにちは~
ハイ、やっとこさ篤姫展に行って参りました!
私も、ひとしきり図録は悩みました。
今まで、高いと言っても、大抵千円代でしたから・・・。
でも、実際にあの分厚い見本を見て、思い切って購入しました~。
わぁ・・・音声ガイド聞かれたんですか?
やっぱり、ちょっと後悔・・・。
また、機会がありましたら、その「幾島と西郷さんの秘話」を、ブログ等でお聞かせくださいね。
投稿: 茶々 | 2008年5月25日 (日) 13時36分
なるほど~(^^)
鹿児島では9月ごろにあるそうなので、見に行くときは音声ガイドを忘れずにいようと思います!
晩年の篤姫はネルのシャツを好んで着たそうで、いろんな物事を受け入れる柔軟さや、良いものをどんどん取り入れた、という話もわかると思います。
とにかく楽しみですね~(^^)
そうそう、婚礼のシーンで出てきた胸にかけてる「かけ守り」って中に何が入ってるんでしょう?
茶々さん、ご存知ですか?
投稿: 味のり | 2008年5月25日 (日) 22時35分
味のりさん、こんばんは~
そうですよ・・・くれぐれも音声ガイドをお忘れなく・・・
>「かけ守り」って中に何が入ってるんでしょう?
何が入ってるんでしょうね・・・
やっぱ、神社でいただくお守りのように、あんまり中は見ないほうが良いのかも知れませんね。
投稿: 茶々 | 2008年5月25日 (日) 23時26分
茶々さん、こんばんは!
「篤姫展」に行って来られたんですね。(僕も1週間前にようやく行けましたが…)
しかし、大阪歴史博物館で、昨年の「風林火山展」に続いて、今年も「篤姫展」が開催されたのは近場に住む住人としては非常にラッキーなことです。十分に楽しめましたから!(笑)
…って事でTBさせて下さいませ!!
投稿: 御堂 | 2008年5月25日 (日) 23時57分
御堂さん、トラバありがとうございます~
御堂さんの記事は、一つ一つ詳細な感想がすばらしいですね・・・
こちらはオソマツですが、音声ガイドを聞き逃した残念さに、冷静な判断を失っているものと、大目にみてくださいませ・・・
投稿: 茶々 | 2008年5月26日 (月) 09時59分
江戸東京博物館で龍馬伝展が始まりました。NHKデータ放送では、なぜか坂本龍馬と篤姫の経歴が並んで記載しております。年が同じだからかな?なぜに、龍馬伝には篤姫や和宮が出てこない?篤姫にはちゃんと坂本竜馬が出たのに。
余談ですが、この10年くらいの傾向で朝ドラは若い世代の専業主婦の支持(数そのものが少ない)を掴みきれず、大河ドラマは1990年代までに比べて年配層の支持を年々減らしているらしいです。このジレンマを解消できれば、2つとも視聴率が上がりますね。
投稿: えびすこ | 2010年4月28日 (水) 13時49分
えびすこさん、こんばんは~
やっぱ、未だ「篤姫人気が衰えず」ってトコなんでしょうか・・・
仮面ライダーも、未だ電王人気をひきずってます。
佐藤健くんバンザイ!
投稿: 茶々 | 2010年4月28日 (水) 18時30分