大阪天満宮の流鏑馬神事
先日・・・ブログの更新をお休みさせていただいた10月25日ですが、実は、大阪天満宮の流鏑馬神事(やぶさめしんじ)を見物しに行っておりました。
全国的には、鎌倉の鶴ヶ岡八幡宮が有名な流鏑馬ですが、名前の由来としては、「馬を馳せながら矢を射る」事から、「矢馳せ馬(やはせうま)」と呼ばれていたのが、いつしか「流鏑馬=やぶさめ」と呼ばれるようになったという事です。
最も古い記録としては、あの『日本書紀』の天武(てんむ)天皇(2月25日参照>>)の時代に、「神社にて馬を走らせて矢を射る」という記録もありますが、ハッキリと神事として行われている記録としては、やはり平安時代の中期頃から・・・
やはり「武士のおこり」とともに発達していったようです。
やがて、あの源頼朝(みなもとのよりとも)が、質実剛健の気風を養う武士のたしなみとして推奨し、幕府の行事として組み込んだ事から、鎌倉時代に全国的に広まって行き、神事として各地の神社に奉納されるようになります。
しかし、その後、合戦が1対1の名乗りを挙げての戦い方から、足軽による集団戦に変わって行くにつれて流鏑馬は衰退し、戦国時代にはほとんど見られなくなりましたが、江戸時代に入って、再び復活の兆しを見せます。
やはり、平和な時代でも日頃の鍛錬は大切・・・と見直され始めたのでしょうが、その頃には、流鏑馬を含む馬術自体に複数の流派が生まれました。
そんな中で、今回の大阪天満宮の流鏑馬神事・・・
室町時代に行われていた形跡はあるものの、やはり上記の通り、ここも、いち時中断していたようですが、元和元年(1615年)の大坂の陣(年表参照>>)の後に、大阪城主となった松平忠明(まつだいらただあきら=奥平信昌の四男で母は家康の娘の亀姫)が幕命により神事として復活・・・以来、幕府が滅んだ維新後も、鎮台司令官、旧陸軍第四師団(2月9日参照>>) が、これを継承してきました。
現在は、関西大学・馬術部の学生さんが奉仕されています。
・‥…━━━☆
当日は、まず神職さんが騎上して、斎庭に設置された高殿(←)を3度廻った後、南門から出て、馬場を清めるために、折り返し地点までの道を1往復します(↓)。
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清めた道を、人が、車が、渡る渡る…えぇんかいな(笑)
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その後、裃(かみしも)をつけて陣笠をかぶった前駆者(←)が、馬上から道筋に日の丸の扇を投げて、的を立てる位置を、3ヶ所決めます。
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そして、いよいよ室町時代の狩装束を着た本駆者が、 拝殿下にて天地四方を射る型をした後に騎乗して、高殿を3回廻った後に馬を駆せさせて、3ヶ所の的を半弓にて、
エイッ!とばかりに打ち破ります。
もちろん、初めは、実際に矢で3ヶ所の的を射ていたわけですが、ここ天満宮周辺は江戸時代から大都会であったため、見物人の数がハンパなく、大変危険なので、江戸時代中期には、すでに、的を射る形式から、半弓で的を叩いて打ち砕く形式に変わったという事です。
打ち砕かれてバラバラになった的(←)は縁起物・・・持って帰って身につけていると、幸せが舞い込んで来るのだそうで、馬が去った後に、見物人皆で拾いに行きます。
必死のパッチのオッチャン&オバチャンをかき分け、茶々も1辺ゲット(→)・・・もちろん、私も必死なオバチャンの一人ですが、何か??
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とは言え、的は3ヶ所にあって、本駆者は3往復しますし、見物人の方も、皆、和気あいあいと細かく分けてくださるので、いただく気がある人は、必死にならなくとも、大概ゲットできます。
みんなで、幸福を分けあいましょう!!
地元の人にも、あまり知られていない天満の天神さんの流鏑馬神事・・・毎年、10月25日に行われていますので、機会がありましたら是非。
大都会の町並みの中を馬が激走する姿は、なかなかお目にかかれませんから・・・
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コメント
茶々さま
縁起物を見事にゲット~よかったですね^^v
流鏑馬~上賀茂神社の笠懸神事が1番歴史あるものだと思っていました^^;
お隣の県になりますが津和野の鷲原八幡宮で私も流鏑馬神事を拝見したことあります^^
神馬!?馬って綺麗ですね。食べる人の気がしれない^^;
投稿: tonton | 2012年10月28日 (日) 18時07分
tontonさん、こんばんは~
上賀茂神社の笠懸神事は、最初に行われた歴史としては大阪天満宮より古いと思いますが、途中で途絶えてしまったのが残念ですね。
食べるのは…
食物連鎖、弱肉強食…生きていくためにはしかたないですね。
豚もカワイイですから…だからこそ、おいしくいただき、いただける事に感謝しなければと思っていただいてます。
投稿: 茶々 | 2012年10月29日 (月) 03時27分
そうですね^^
感謝して頂く~、これに尽きますね。
ちょっと!?最近思うことがいろいろあり
愚痴ってしまいました^^;
ごめんなさいね。
投稿: tonton | 2012年10月29日 (月) 08時56分
tontonさん、
いえいえ…私も、日頃は忘れてしまっているんですが、時々思う事があるんです。
その牛肉も豚肉も鶏肉も、最初からスライスされてパックになってるわけではなく、どこかでどなたかが、私たちが敬遠するようなお仕事をやってくださっているおかげで、私たちはそれをやらずに済むわけで…
血となり肉となってくれる動物たちもそうですが、その方たちにも感謝していただかなくては…と、
いちいち考えてると重くてお食事できませんが、時々は考えて感謝してます。
投稿: 茶々 | 2012年10月29日 (月) 14時31分
高校に入ってからですが、弓道を始めました。
始めてから半年、なかなか上達いたしませんが。(^-^;
弓道と馬術を同時に行うのは難しいだろうなと、実際に弓道をするようになってから感じます。
江戸時代中期から変更したってことは、それ以前は本物の矢が飛んでいたってことですね。
以前一度見学の席にいた時、少し離れていたとはいえ近くに飛んできてヒヤリとしたことがあります。
それが熟練の人の矢だなんてオソロシイ……。
投稿: ティッキー | 2012年10月29日 (月) 15時56分
ティッキーさん、こんばんは~
流鏑馬は、今も、実際に矢を射る所が…というより、そっちの方が多いんじゃないでしょうか?
両手を離すので、かなり鍛錬しないと難しいんでしょうね。
私も、中学生くらいの頃から、ずっと、乗馬と弓道に憧れまくってます。
なんせ、自分で習うのは、かなり高額なので…部活やサークルで手ほどきを受けるチャンスのある方が羨ましいです。
頑張って続けてくださいね。
投稿: 茶々 | 2012年10月29日 (月) 23時30分