大河ドラマ「八重の桜」第43回:鹿鳴館の華 について…
以前から度々お話させていただいている通り、毎年、大河ドラマの放送内容によって多大な影響を受けるこのブログですが(笑)
今回も、この日曜日の放送以来、以前upした
【戊辰の恨みを越えて~大山巌と山川捨松の愛】
前編>>
後編>>
のページに、多くの方のご訪問があり、NHKさまさま、うれしい限りであります。
・・・が、今回の「第43回:鹿鳴館の華」について少しだけ・・・
と言いますのも、番組が始まった当初や(1月7日参照>>)、途中にも(5月20日参照>>)感想を書かせていただいた通り、無難ではありますが、なかなかに面白く、一昨年のアレのトラウマを見事払拭してくれる良い大河だと思って見ておりましたので・・・
ただ、今回の、あの腕相撲だけは・・・ちょっと??という空気がたちこめましたね。
もちろん、ドラマには主役の特権という物があるので、本来なら、ほとんど入り込む余地の無い出来事に首を突っ込んでいただいても良いのですが、今回ばかりは、何か違和感の残る筋書きになってたような気がします。
以前のページで書かせていただいたように、実際にも、あるパーティで捨松に一目ぼれした大山巌(おおやまいわお)が、山川家に「嫁に欲しい」と申し込みに行き、断わられても断られてめげずにやって来る中、「それならば…」と、実際に彼に会った捨松が、その人柄に魅かれて行く・・・という流れなわけです。
もちろん、以前のブログに書かせていただいた事が、すべて事実であるとは限りませんし、実際がどうだったかなんて事は、ご本人のみの知るところな内容も大いにあるわけですが、少なくとも、捨松が
「家族がどんなに反対しても、私は、アノ人(大山巌)と結婚します!」
と、アメリカの友人に送った手紙は現存するわけで、
そんな中の今回のドラマ・・・
大山さーの気持ちや、結婚に反対する兄の山川浩(大蔵)、さらに捨松の心の変化も、うまく描かれていて良かったのですが、そこに、主人公:八重さんの「腕相撲で決着をつけましょう」の一言です。
不肖私、始めは、捨松の心を見抜いた八重さんが、わざと、そう言ったのかと思いました。
それなら理解できます・・・てか、予告を見た段階ではそうだと思ってました。
もはや説得しきれないほどの山川浩の反対ぶりを見るに見かねて、それを押さえるために、「腕相撲」を言いだし、わざと大山巌に負けてあげるのかと・・・
しかし、先日のドラマを見る限りでは、そうでは無かったようで・・・
途中で、大山さーを応援する捨松の態度で、初めて、その気持ちに気づき、それに動揺して負けた感じに描かれていました。
・・・って事は、捨松の心の内など知らずに「腕相撲で決着を…」と言った事になり、そうなると、なにやら単なる出しゃばりのオバサンような感じになってしまって、とても残念でした。
とは言え、ここ何年かの大河の中では(個人的には「平清盛」も良かったですが…)、安心して見ていられる秀作となっている八重の桜ですので、まだまだみどころは盛りだくさん・・・これからも期待しています。
毎週、楽しんで見ているだけに、今回は、ちょっとだけ、重箱の隅をつつくようなイケズな感想を言ってしまいました。
ゴメンナサイです。
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コメント
そ~お!私もあの腕相撲のシーンは???ずいぶん安っぽい雰囲気になったな、と、違和感たっぷり。八重がちょっとへんてこなおばさんに見えて、ドラマも一瞬興ざめしたシーンでした。
投稿: Hiromin | 2013年10月29日 (火) 22時04分
同じくです。
何これ?って思いました。
会津戦争が終わって京都に来たあたりから、
だんだん変な感じになってきちゃいましたね。
投稿: Onitsuka | 2013年10月29日 (火) 23時55分
Hirominさん、こんばんは~
…ですよね~
良いドラマなだけに、そこだけ、ちょっと残念でした。
投稿: 茶々 | 2013年10月29日 (火) 23時59分
Onitsukaさん、こんばんは~
やはり、そうですよね。
明治になってからの八重さんは、ちょっと描き難いのかも知れませんが、そこのところを、うまく描いていただけたらと思います。
投稿: 茶々 | 2013年10月30日 (水) 00時05分
これでは朝ドラに完敗するわけです・・・。
福島出身の同僚達が異口同音に「福島捨てて関西なんか行った女」「咲かせるなら福島でひとはな咲かせろよ」と言っていました。同郷者にもすこぶる評判悪いですね。
以前,茶々さんが同志社は関西の慶應・・・と仰っていたので私の弟(慶応大卒)にその話をしたら「田舎の三流私立と一緒にするな!」と大激怒。両親も「それはあまりにも酷い」と家族から大顰蹙をかいました。
関東出身の人はこのドラマダメみたいですね。何を描きたいのかさっぱりわからない。
視聴率,頷けますね。
投稿: サム | 2013年10月30日 (水) 08時36分
サムさん、こんにちは~
「世の中には、イロイロな考え方をされる方がいるのだな」と思いました。
聖徳太子曰くの「人みな党あり」ですね。
慶応義塾の福沢さんは、中津藩出身の大阪生まれで適塾の人ですが、「中津で、あるいは大阪で花を咲かせろよ」とは、私は思いませんが…
投稿: 茶々 | 2013年10月30日 (水) 13時01分
茶々さん,コメントありがとうございます。
ちなみに私の弟は国立残念組で仕方なく慶應大に行ったので,福澤先生の信者でも何でもありません・・・。
それなのに?だからこそ?一緒にされたくないみたいです(笑)
投稿: サム | 2013年10月30日 (水) 17時04分
茶々様、こんばんは!
私も「八重の桜」が結構好きで毎週見ていますが、
皆さまが仰るように、あの腕相撲はトートツですよね…。
大山さんと山川兄弟が険悪な雰囲気になったので、
場を和ませる為に腕相撲勝負を言い出したのかと思ったら!
なんか「真剣勝負」でしたね(笑)
八重さんは「力持ち」というキャラ設定ですが、あれはちょっと…。
あの場面は、笑い所だったのでしょうか…。
投稿: あいこ | 2013年10月30日 (水) 17時06分
「腕相撲で決着をつけましょう」が綾瀬さんのあの独特の発声とイントネーションで再生されてちょっと面白かったです(笑)
私は会津編で既に脱落した口なのですが、新島夫妻があのキャストでなければ観てたと思います。
同志社って京大残念組が特に理系には多いんですけどね(笑)とサムさんに対抗してみた
投稿: | 2013年10月30日 (水) 18時53分
サムさん、こんばんは~
人間の心の内という物は複雑怪奇ですね。
投稿: 茶々 | 2013年10月31日 (木) 01時27分
あいこさん、こんばんは~
>なんか「真剣勝負」でしたね(笑)
ですよね(笑)
冗談で茶化すつもりで言ったのかと思ってましたが…
>あの場面は、笑い所
「緊張と緩和」の緩和の部分だったのかも知れません。
投稿: 茶々 | 2013年10月31日 (木) 01時31分
>同志社って京大残念組が…
そうですね~
なんたって「関関同立」ですから…
関西はおろか、西日本を代表するような私立ですもんね。
投稿: 茶々 | 2013年10月31日 (木) 01時39分
はい。私もなんか、ヘ?と感じました。
八重さんどころか、山川のおふたりも、腕相撲で真剣に勝ちにいこうとしてましたね。
捨松の一声で、ご一同さまが気がつくという塩梅。ちょっと不自然な感じがしました。
でも山川の弟君、健次郎先生はわが故郷、九州大学の総長も務められたとこもあるので、私は会津びいきなのです。
投稿: | 2013年10月31日 (木) 18時45分
>真剣に勝ちにいこうとしてましたね。
ホント、そこがチョット…でしたね。
でも、その後の会津と薩摩のわだかまりが解けたシーンは和みましたね。
健次郎先生も大活躍される人ですから…
投稿: 茶々 | 2013年11月 1日 (金) 01時23分
八重(綾瀬はるか)さんの演技が良い意味でおおげさ?すぎましたね。あの八重の「今まさに捨松の気持ちに気がつきましたよ」の目力表情のアップシーンに、私も「えっ?」と疑問に思いました。しかしながら、そんな設定も、ある意味では鈍感純情、流れが変わった(変えようとする)ことや、自分の気持ちに素直に態度で示す八重らしさがかもし出されていて、おもしろかったです。それにしても、捨松の「シャラップ!会津は逆賊ではない!」もかっこ良かったです。そして、津田梅子のおとなしさは今後の展開への伏線でしょうか。今後の展開が楽しみです。
投稿: 桜桃記 | 2013年11月 1日 (金) 07時26分
桜桃記さん、こんにちは~
>ある意味では鈍感純情…
なるほど…そうかも知れません。
作家さんが描く八重像は、眼から鼻に抜ける利発なタイプではなく、鈍感で不器用だけど一所懸命がんばるタイプの女性という事…だから、綾瀬さんを起用したのかも知れませんね。
>捨松の「シャラップ!会津は逆賊ではない!」…
私も…そこはカッコ良かったと思います。
投稿: 茶々 | 2013年11月 1日 (金) 12時57分
何でもそうですが「未知の領域」を扱うのは
試行錯誤だと思います。大河ドラマであまり触れない明治10年以降の世の中の動きを、詳しく取り扱うだけでも大したもんだと思っています。大河ドラマで「明治20年以降」を扱うのは平成年間では今回が初めてと聞きます。
今年は登場人物の4分の1くらいの人数が大河ドラマ初登場の人なので、その分の「ハンデ」はしょうがないと思います。
ところで2015年の大河ドラマはどうなるんでしょう?10月が終わっても決まりませんね。せめてやるのかやらないのかだけでもはっきりしてもらわないと、私なんぞはこの2か月間なかなか決まらないから毎日セカセカしております。来週中には決まるかな?
投稿: | 2013年11月 2日 (土) 17時29分
はじめまして。
私は腕相撲シーンが、あまりにも唐突だったので、「ひょっとしたら実話か?」と思いました。
やっぱり、フィクションだったのですね。
そのおかげで、このページに辿り着いたわけで、そういう意味では脚本家には感謝しなければいけないかも。
他の日の記事も読みましたが、とても面白いです。今後の記事も期待してます!
投稿: まつまつ | 2013年11月 2日 (土) 23時05分
>何でもそうですが「未知の領域」を扱うのは…
確かにそうですね。
維新後もそうですが、特定の宗教に関しても扱いがなかなかに難しいと思います。
>2015年の大河ドラマは…
もう、そんな時期なんですね。。
歴史好きとしては、大河が無くなったら困ります…個人的にはマニアックな時代を見てみたいですが、視聴率的には、戦国か幕末なんでしょうね~
投稿: 茶々 | 2013年11月 3日 (日) 02時20分
まつまつさん、こんばんは~
ご訪問、そしてコメントありがとうございます。
また、遊びに来てください。
投稿: 茶々 | 2013年11月 3日 (日) 02時21分
茶々さまこんばんは
私も腕相撲を提案した辺りは
苦笑でしたね~
でも、関西在住の人間としては、
国の中心が東京に行ってしまった後の
関西の様子が結構細かに描かれていて
前半とは違った楽しみがあると思っています。
お公家さんの屋敷跡が荒れ果てていたのもリアルでしたね(*_*)
同志社大学のルーツである今出川が
よく描かれてますが、
わが子の高校のPTAの関係で
今年、今出川キャンパスの見学に行きました。
とても品格のある建物ばかりでした(*^_^*)
私学に対する感覚、
関西と関東で大違いですね。
久々に大河ネタだ~と思って
コメント読んでたらすごい勢いだったので
驚きました(^^ゞ
投稿: hana-mie | 2013年11月 5日 (火) 00時47分
hana-mieさん、こんばんは~
>国の中心が東京に行ってしまった後の…
琵琶湖疏水もそうですが、維新後の京都の衰退を避けるために努力された方々の苦労は大変だったと思います。
関西の者からすると、そのあたりがドラマで描かれる事はウレシイですよね~
投稿: 茶々 | 2013年11月 5日 (火) 02時41分
3年ほど前に茶々さんのブログで林忠崇公と幕府遊撃隊の話を読んだのがきっかけで佐幕派に関心を持つようになり、その流れで会津についても歴史サイトや書籍で読みました。
様々な話を読んでいく過程で感じたのは、「佐幕派というと、世間的には”滅びの美学”とか”意地っ張りで姑息な小人物”とか”日陰の身として生きる敗者”というイメージがあるけれど、公務員、民間企業人、あるいは教育者・学者として新時代のために働いたかつての佐幕派も少なくない。近現代の日本があるのは彼らのおかげでもある」ということでした。
そういう意味では、明治維新後の時代背景、社会風潮、制度、文化、人物相関を詳しく描いたことに、このドラマの意義はあると思います。
例の腕相撲の回は観ていないのですが、予告でそのシーンを見て、「もしかして主人公を無理くりに絡ませようとしてない?」と感じました。やはり明治になってからの八重さんは描きにくいのでしょうか。
私としては、大河は1つの作品を1年間でなくてもいいのではないかと思っています。2つの作品を半年ずつやれば、テンポよく描けて視聴者もついてこられるのではないかと考えます。
投稿: ぷりな | 2013年11月 8日 (金) 01時52分
ぷりなさん、こんばんは~
>茶々さんのブログで林忠崇公と幕府遊撃隊の話を読んだのがきっかけで佐幕派に関心を持つようになり…
ウレシイお言葉です。。。
ブロガー冥利に尽きますm(_ _)m
大河ドラマも、かつては、半年間だけにしたり、12月ではなく3月の番組改編時期に終了したりを試まれた時期もあったみたいですが、いずれも評判が良くなかったようで、すぐに現在の1月~12月の1年間の放送に戻りましたし、主人公が架空の人物の現在劇になったりもしましたが、やはり、これも、何回かで、もとに戻りましたね。
イロイロと難しいんでしょうね。
今回も、前半は定番で、後半は、あまり描かれない時代を描く試みの一つなのかも知れませんが、ちょっと苦戦を強いられてるみたいですね。
投稿: 茶々 | 2013年11月 9日 (土) 01時13分
私は関東人ですが、八重の桜は面白いと思いますよー。
ただ最近、八重は怒ってばかりなのが残念です。
同志社も今度京都に行ったら見学したいです。
投稿: りんどう | 2013年11月10日 (日) 21時09分
りんどうさん、こんばんは~
そうですね。
どの地域が…というよりは、人それぞれなんでしょうね。
そう言えば、今夜の八重さんも怒ってはりましたね。
波乱の人生なので、致し方無いのかも知れませんが、最後は穏やかな晩年になるとイイです。
投稿: 茶々 | 2013年11月11日 (月) 01時00分
はじめまして、こんにちは。
個人的に八重の桜は西南戦争までは楽しめたのですが、それ以降は八重があまりにも美化されすぎていてイマイチですね。主人公なんだから本来は目立つ存在であるのは当然なのかもしれませんが、今回の大河ドラマに関して言えば、西郷隆盛や徳川慶喜のような歴史上の有名人のせいで主人公の存在が少し薄くなってしまうくらいの方が面白かったんじゃないかと思います。
投稿: りんりん | 2013年11月11日 (月) 19時25分
りんりんさん、こんにちは~
そうですね。
生涯を描くのが定番の大河ですが、八重さんの場合、ドラマストーリーとしての1番の盛り上がりは会津戦争…
その後を、どう描くかが難しいんでしょうね。
投稿: 茶々 | 2013年11月12日 (火) 16時25分