明けましておめでとうございます
本年も、どうぞ宜しくお願いしますm(_ _)m
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早速ですが・・・
新しき年の大河ドラマが始まって、気持ちがソッチに切り替わらないうちに、昨年の大河ドラマ「おんな城主 直虎」&ドハマリした「アシガール」について、あくまで、個人的な感想をチョコチョコと書かせていただきたいと思います。
まずは、「おんな城主 直虎」・・・
と、言っても、昨年の冒頭に1度チョコッと書かせていただいた限りで(昨年1月のページ>>)、ほとんど感想は書いていないのですが、その冒頭に書かせていただいた通り、結局は韓流時代劇っぽい少女漫画のようなドラマでしたね。
あ、でも、これは「悪い」という意味では無いです~私は韓流時代劇も見ますし、少女漫画も大好きです。
ただ、大河ドラマでのソレはちょっと残念かな?
個人的な思い込みの問題ですが、大河では、もう少しダイナミック感?重量感?みたいな物が欲かったように思います。
・・・にしても、これほど合戦シーンの無い戦国モノも珍しいと思いますが、そこは、合戦に出た記録が無い・・・てか、そもそも史料自体がほとんど残っていない女性が主人公なのだから、戦国モノと言えどいたしかたない部分もありますね。
ただ、やっぱり、あの少女漫画のようなラブラブシーンには、もともと恋愛モノ自体が苦手な私には受け入れがたく・・・(←個人の感想です)
最近の回で言えば、本能寺の変の時に、南蛮人の協力を得るために美人局(つつもたせ)的な事やってましたが・・・
惹かれ合う男女が、その思いを素直に表現できず、
不良っぽい男が、「そんなら、お前、援助交際やってみろや!(そんな勇気もないくせに)」みたいな雰囲気で言えば、
お嬢様な女は、「(できないと思ってるのね)やるわよ!」と意地になって・・・
けど、実際に、その場面になれば、結局、彼女を救おうと、愛しい男が、現場に助けに来る・・・て、
往年の学園ドラマか?・・・「愛と誠」かいな?
いや、私は「愛と誠」は毎週少年マガジン買ってたし、学園ドラマもメッチャ見てましたが、これは、やっぱり青春真っただ中の10代の二人がやるべき展開なのでは?
確かに、演じている柴咲コウさんは36歳で、柳楽優弥さんは27歳なので絵的には大丈夫ですが、物語の設定としては、直虎は、すでに50歳前後ですよね?
もそっと、大人の恋をしても良いお年頃かと・・・
直虎の死を連想させる場面では、直虎以下、井伊直親、小野政次、龍雲丸らが子供時代の姿に戻って井戸を覗き込むシーンがありましたが、これが、一人の女=直虎に、男3人が恋をしているイケメンパラダイス状態かと思うと、なんだか複雑ですな。
とは言え、最終回はかなり良かったです。
天正壬午の乱からの井伊の赤備えの誕生(10月29日参照>>)もやってくれはりましたしね。
直虎主演で最終回を迎えるなら、ここがベストというポイントでの見事な最終回でした。
ただ、その一つ前の本能寺の変は、やはりサブタイトル通り「本能寺が変」でしたね。
もちろん、これまでドラマ等では描かれて来なかった『信長による家康暗殺計画説』を採用されたのは斬新でした。
私は、以前も書かせていただいていますように、この『信長による家康暗殺計画説』(2016年6月2日参照>>)には否定的ですが、ドラマや小説などの創作物語として描くぶんには、なかなかオモシロイと思います。
ただ、これも・・・
昨年最後の更新のページ=「日本史の新発見&発掘…2017年総まとめ」(12月31日参照>>)でお話させていただいたように、本来ならばトップシークレットで秘密裏に進めないといけない謀反の話を、ドラマでは、いろんな人がいろんなところにしゃべりまくり・・・よく、この状態で、信長側に謀反がバレなかったな~と
(まぁ、ドラマの中では、「家康暗殺計画」自体が信長の命なのか?光秀の虚言なのか?がハッキリしてませんでしたが…)
しかも、ターゲットがもし信長なら約100名、もし家康なら約4~50名ほどを相手に戦うはずなのに(信忠の馬回りを入れても数百です)、結局、明智光秀は自軍の1万3000もの大軍を率いて謀反を起こす・・・この状況に、人質まで差し出して今川氏真や直虎や徳川家康に、何を協力してほしかったのか???
さらに、
案の定、織田信忠(信長の嫡男)の件は、「二条御所で合戦になっております」の一言でスルーされてしまったし・・・
秀吉は出てこないし・・・
そんで、かの南蛮人相手の美人局(←未遂)だし・・・
残念ながら、アホな私には理解できない展開でした~ゴメンナサイ。
ほんで以って、戦国を終わらせ平和を願うという直虎が、「それができるのは家康様」って・・・
そりゃ、井伊家は徳川によって盛りたてられたので、ドラマ的には仕方ないとは思いますが、いち秀吉ファンといたしましては、
「家康の前に秀吉が天下統一して、一旦、平和な日本を造ってますやん」
「それを家康が一度壊してから、新政権樹立するんですやん」
と、あまりの秀吉シカトぶりが悲しい・・・
とは言え、上記の感想は、あくまで重箱の隅・・・全体的に見れば、なかなかオモシロく、特に後半は盛り上がった感ありました。
そんな中、今回の大河ドラマと並行するように、この10月~12月にかけて、個人的に楽しんでいたのが、同じくNHKの土曜時代ドラマ「アシガール」です。
いや、楽しんだでは済まされ無いほど・・・不肖ワタクシ、ウン10年生きて来た中で1位・2位を争うほどに面白いドラマでしたホント。
原作は少女漫画で、土曜日の18時代の放送・・・つまり、主たるターゲットは10代の女子だと思われる時代劇で、出て来る人は全員架空の人物。
陸上部員で、走る事が得意なだけの普通の女子高生が、発明が得意な弟が作ったタイムマシンで戦国時代に行って、そこで出会った若君に一目惚れをする中、その若君の一族が、まもなくの永禄二年(1559年)に滅亡する事を知って、何とか若君を助けようと足軽になって奔走するという(足の速い女子高生が足軽=なのでアシガールです)、
まさに荒唐無稽な内容で、実際にはあり得ないようなご都合主義な展開が繰り広げられます。
なんせ、よくあるタイムスリップと違って、コチラはタイムマシンなので、平成と戦国を行き来でき、負けるはずの戦いに勝つためのアイテムを平成で調達して戦国に飛ぶとか、ひん死の重傷を負った若君を平成に送って治療しちゃうとか・・・もう、やりたい放題です。
そんなこんなで、フツーの平成の女子高生が、危険いっぱいの戦国時代を見事に生き抜くどころか、氏素性もわからないまま若君に近づいて、最終的には、その若君とラブラブになっちゃうわけですから・・・
少女漫画原作ならではの主人公と若君の胸キュン場面もワンサカで、それこそ直虎のラブラブシーンどころの騒ぎじゃありません。
ところが、この「アシガール」は、なぜか嫌悪感を抱かせない・・・この違いは何だろう???
(上記の通り、本来は恋愛モノはあまり好きじゃないんですが…)
てな事で、自分なりに色々分析してみましたが・・・
1番は、何といっても、大河で鍛えたNHK様の戦国時代の再現度の素晴らしさ!です。
その放送時間帯をみても・・・
大河で使用された衣装がリサイクルされる事山の如しなところからみても、
おそらくは大河よりはるかに少ない予算で撮影されているであろうにも関わらず、これまで培った、さすがのNHK様の時代劇作りのスキルを生かしての戦国再現がお見事!
ストーリーはおおむね原作に沿いながらも、少女向けの作品を、見事に老若男女が楽しめるドラマになるよう、うまく変更された脚本や演出もさることながら、
原作では、天守閣が描かれていた若君の居城が、ドラマでは、まさに永禄二年っぽい、居館の周囲に柵や土塁を張り巡らせたような造りになっていたり(天守閣らしき物は永禄七年(1564年)の多聞山城参照>>、ハッキリと天主と明記されたのは天正四年(1576年)の安土城が初かと…参照>>)、
同じく原作では、その名の通りの女性だった主人公を助ける猿楽一座のあやめ姉さんが、ドラマでは女形の男性役者になっていたり・・・(出雲阿国の登場は、もうチョイ先…慶長の頃かな?=参照>>)
セットに関しても、
若君のお城は、ほとんどが板の間で、殿様の座る部分にだけ畳があるのに対して、敵方の武将の城には畳敷きの広間があって、この永禄二年(1559年)の段階で(数は多く無いものの)鉄砲隊もいる(鉄砲伝来は天文十二年頃(1543年=参照>>)で、例の長篠の合戦は天正三年(1575年=参照>>))・・・つまり、ナレーションも説明も無しに両者の力関係がわかる造りになってたり・・・
と、ストーリーは荒唐無稽ながら、戦国時代の再現度は、歴史好きを満足させるに充分なレベルなわけで・・・。
ちなみに、原作にも登場する主人公の家来になる黒人さんについてはギリセーフ?(日本に来た黒人さんの初記録は天文十五年(1546年)=参照>>)、
また、最終回で兄上様が「西の丸に美しい桜がある」と、「曲輪(くるわ=郭)」の事を「丸」と言ったのは、ご愛敬という事で・・・(←ちょいと早い気もするけど、もともと曲輪が丸に変化した理由や時期がハッキリしないし、曲輪だとお城とかに興味の無い人には解り難いでしょう)
さらに、予算の都合上、やや小ぶりではあるものの、最近の大河では、とんとお目にかかれなくなった合戦シーンもちゃんと描かれ、そこここに登場する太刀合いもなかなかの迫力!!
そして、何といっても、キャストの皆様の立ち居振る舞いが美しい~
あの戦国武将が床に座る時の胡坐(こざ・あぐら)・・・その胡坐の姿勢から、上半身をほとんど動かさず、膝もつかず、手も使わず、スッと立つ、あの感じ。
また、ピンとした姿勢で音も無くスススッと廊下を歩いたり、
部屋に入って来て、クルリと回って上座を向いて、そのまま胡坐する、一連の流れるような動作とか・・・若君もジイも、ちゃんと右側から乗馬するしねww
合戦も太刀合いも所作も、まるで往年の大河ドラマを見ているようで・・・だからこそ、戦国時代の人々が、まるで、そこに生きているかのようにリアルに感じられて感情移入ができ、視聴者が嫌悪感を抱かないのだと思います。
もともと、主役からチョイ役に至るまで、「神か」と思うほど役にピッタリな俳優さんたちが生き生きと動く・・・
(もちろん、現代のシーンの俳優さんたちもピッタリ役にハマッてますが…)
そんな、往年の大河のような立ち居振る舞いは、何度も時代劇を経験されているベテラン勢は、すでに身につけておられるのかも知れませんが、主人公の相手役の若君を演じた健太郎さんは、今回が時代劇初出演だとか・・・おそらく、かなりの練習をされたのだと思います。
主人公の黒島結菜さんとともに、主役を張った若いお二人は、その演技力も含め、これからの活躍に目が離せません。
(なんせ、この3ヶ月の撮影の間にも、どんどん成長してはったので…
若いってイイなぁ(*^-^))
残念ながら、最近の大河での若手の方は、乗馬や太刀合いの場面もほとんどなく・・・たまに入る胡坐から立ち上がるシーンでも、途中から上半身や顔へのズームアップになっていて、全身や足元が、あまり映らず、何となく、カメラワークで誤魔化されてる?感が拭えない・・・
まぁ、それもスタッフ様のテクニックの一つでしょうし、そもそも最近は時代劇自体が少なく、若い俳優さんが経験を積む場も、ほぼ無いのが現状なので仕方ない事なのかも知れませんし。。。
とにもかくにも、
昨年秋の「アシガール」を見ていて、つくづく感じたのは、物語の中でつじつまが合っていて、時代考証がしっかりしていて、俳優さんの立ち居振る舞いが美しければ、例えストーリーがファンタジー満載でも、見ている側は嫌悪感を抱かないのだという事・・・
どうぞ、NHK様、これからも、このような時代劇を作って行ってくださいませ。
(原作が、まだ継続中のようですので、良かったら続編をm(_ _)m)
まぁ、タイムマシンありきのドラマが時代劇か?と言われると困るんですけどね(*´v゚*)ゞ
以上、
年が明けた今も、どっぷりハマったまま、「アシ抜け」できない茶々のつぶやきでした~
さぁ!今年の大河に期待するゾ~~~o(*^▽^*)o
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2018年2月18日追記:
「アシガール」の続編SPの制作が決定しました!
再放送の最後に告知があり、続編SPが制作されるようです。
詳細はおいおい告知されるみたいですが・・・
上記の通り、原作はまだ続いてますからね。
原作者の方は、コミックのあとがきに
「この結末を思いついたからこそ、この物語を書き始めた」
とおっしゃっているので、ラストの落とし所が難しいタイムスリップ物の秀逸なラストシーンを期待しております。
もちろん、ドラマはドラマなので、原作とは違う感じに持っていかれるやも知れませんが、
それはそれで期待大ヽ(´▽`)/
いずれにしても、ホント楽しみです。
ワクワクしながら、待ってます平成で…
追記の追記:
「アシガール」の続編SPは2018年12月24日のクリスマスイブに放送予定!
だそうです。
楽しみです(*^ω^*)ノ彡
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