大河ドラマ『西郷どん』~最終回を終えての感想
終わりましたね~
大河ドラマ『西郷どん』
9年前に『天地人』を見て「アレ?」っと思い、
『江 〜姫たちの戦国〜』を見て「ある意味スゴイ」と思い、
3年前の『花燃ゆ』で「さすがにコレ以上は無いやろ」
と思っていたところ・・・
平成最後の年に、ゴッツイのんが出ちゃいました~
ネットの掲示板とか見てると、
「こんなに感動したドラマは初めて!」
とか
「一生モンのドラマです」
とか、おっしゃっている方もいらっしゃいますので、私ごときが、あまり酷な事を言うのもアレかな?とも思いますが、それこそ、感じ方、好みは人それぞれ・・・
なので今回は、あくまで、私個人的に思った感想などを吐露したいと思いますが・・・
・‥…━━━☆
とにもかくにも、ひと言で言うならば「回転ずし」のようなドラマでした~というのが感想です。
この脚本家さんは、おそらくは、家族の話を描きたかったんでしょうかね?
しかし、家族を描くには主人公が大物過ぎ&歴史の表舞台に関わり過ぎ・・・なので、家族の話をしているうちに、どんどん歴史通りに事が進んで行く感じ???
愛加那さんと奄美でイチャついてる間に安政の大獄が起こるし、家の屋根を修理している間に薩長同盟が進んで行くし、龍馬の嫁を連れて帰って来た夫に糸さんがヤキモチ焼いてる間に寺田屋は終わっちゃうし・・・
店長オススメの「家族エピソード」というネタを夢中で頬張ってる間に、どんどん歴史ネタの皿が回転して目の前を通り過ぎて行く~という感じ(←コレが「回転ずし」という意味です)。
なのに、いつの間にか、その歴史ネタが「ウマく行った事は西郷さんのおかげ」って事になっていて、いつの間にか「西郷先生はスバラシイ」と皆が絶賛するようになってる・・・
一方、ウマく行かなかった、あるいは悪い方向に行った時は、必ずダークな面々のせい・・・前半は島津久光、中盤は幕府=徳川慶喜、後半は大久保利通。
しかし、そんなダークな面々も、西郷どんと敵対しなくなった途端、カッコ良く描かれるようになるのも、このドラマのお約束のようですね。
とは言え、
オープニングの音楽と映像は良かったです~
けっこう長く大河ドラマ見てますが、歴代最高と言って良いくらい私好み・・・これまでで好きだったシルエットが美しい『独眼竜政宗』、CG兵士がぶつかり合う『天地人』、これらと並び立つステキさでした!
AメロとBメロが交差するオブリガートな感じと言い、奄美の民謡調になる所と言い・・・映像も、美しい鹿児島の山々に南国の海に子役ちゃんや俳優さんの映像が散りばめられていて・・・
そんなオープニングが、最終回にはドラマの最後の方に流れ、ドラマの名場面=回想映像が挟まれていて更に良かったです。
てゆーか、最終回はメッチャ良かったですよ~
失礼ながら、これまでの回転ずしは何だったのか?って思うほど・・・
また、最初の子役ちゃんが出てた頃も良かったですね。
できれば、その子役ちゃんが出ている頃に育んだ友情を中心に、かつ幼馴染の生き様も含めて、そこンところを丁寧に描いて欲しかったですね~私としては。
西郷さんと最後まで共にるす人と、途中で袂を分かつ人の、それぞれの思いや葛藤など名場面がいっぱいあるだろうに・・・
ところが、今回はなぜか、西郷どんと大久保さん以外の人が、誰が誰かわからないほどモブキャラになってしまっていました。
あっ!コレ、今回の『西郷どん』の掲示板等で知った言葉なんですが、「役名がわからない」ような「その他大勢」的な役どころの人を、最近は「モブキャラ」と呼ぶらしいです。
薩摩藩の人たち、新政府の要人たち、私学校の生徒たち・・・と、不肖私、一応毎週、マジメに見てたはずなんですが・・・なのに、誰が誰だかわからない・・・
せめて山県さんや江藤さんのような重要人物は、もう少し時間をかけて描いていただきたかった・・・はじめは桂さんの横にいて存在感があった伊藤博文さんも、いつのまにか周囲のモブキャラに呑み込まれて、最後はどこにいたのやら・・・
とにかく、そんな誰かわからない人たちが、何かと言うと大勢でわちゃわちゃと、大声出してモメまくる・・・そこに、西郷どんが登場し、涙ながらに「お互いを思い合い、皆で仲良くしよう」と懇願して収める~っていう学級会のような場面も何度かあったような~
(皆でウナギ取って収めた時もあった(゚ー゚;)
何をモメているのか?どうやって収めたのか?
が、くわしく描かれてないので、それが後々「西郷先生のおかげです」と言われても、あまりピンと来なかったです。
まぁ、私が理解できてないだけなんでしょうけど・・・
あっ、でも新政府で、ある意味、目立ってた人いましたね。
鶴瓶師匠・・・
もちろん、落語家としてタレントとしての鶴瓶師匠は嫌いじゃないです。
でも、なんで?岩倉具視が鶴瓶師匠だったんでしょう?
実際の西郷さんと岩倉さんは3歳しか違わないのに、なぜか主役の鈴木亮平さんとは親子ほどの年の差がある鶴瓶師匠・・・しかも、その鶴瓶師匠が完全にいつもの鶴瓶師匠で、いつもの大阪弁で話すのに、その 1人称が「マロ」という京言葉(ホントは公家言葉でしょうが)・・・
京言葉と大阪弁・・・「関西弁でくくったら同じやからえぇやん」とスタッフさんは思いはったんでしょうか?
奄美の方言は字幕スーパーまで出して徹底しはったのに、なぜなんでしょうね?不思議です。
不思議と言えば、ちょこちょこキャラクターの性格が変わるのも不思議でした。
主人公の西郷どんは、仏になったり鬼になったり、ホント忙しい・・・それまで「戦いはダメ」と言ってたワリには、いきなり、まわりがどう止めようが何しようが「クソ慶喜の首を取る」と息巻いて鳥羽伏見から戊辰戦争にまい進したのに(しかもドラマの中ではこの一連の戦いを自分と慶喜の私的な争いと言ってしまう)、戦いが終われば、戦死した人のお墓参りに勤しむ・・・
あるいは、前半には、渋る月照を「僕が絶対にお守りします!キリッ」と言って半強制的に連れ出したのに旅の途中で自分だけ死のうとするとかって事もありました。
大久保さんは大久保さんで、自らが西郷暗殺の命令で出しておきながら、西郷どんが挙兵したと聞けば「なんでだ~~」とうろたえる・・・
「いや、君らがタネまいたんやから…」というツッコミ待ちなのでしょうか?よくワカラン展開になってましたね。
あと、気になったのはふきという人の役どころ・・・江戸にあった幕府公認の公娼は吉原だけですから、架空の人物とは言え、品川宿で働いていた彼女は「飯盛り女」という設定ですよね?
もちろん、当時は売春防止法は無いので、幕府公認でなくとも、堂々と商売してたんでしょうが、飯盛り女の彼女に外国の要人の接待の席で舞を披露させるとか・・・まるで吉原の花魁(おいらん)か芸妓のように描くのはどうなんでしょう?時代考証として合ってるんでしょうか?
歴史好きとして気になります。
ドラマは創作物ですから、架空の人物が出ようが、少々史実から離れようがオモシロければ良いと思いますが、やはり「大河」という看板がある以上、時代考証は重要だと思います。
とか何とか言いながらも、「終わり良ければ、すべて良し」ということわざもある事ですし、最終回が良かったので、何となく1年間見ていて救われた感じがした、今回の『西郷どん』でした。
来年は、個人的には苦手な現代史・・・でも、期待してますヨ!NHK様
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コメント
こんにちは~
いや~吐き出しましたね~
「んなあほな」って突っ込みながら見てる姿が想像できます。(笑)
私は半分ほど撮りためてるので、茶々さんの感想を頭の片隅に入れて年末年始楽しみたいと思います。
これも一つの楽しみ方かと(^-^;
投稿: ゲッチュ | 2018年12月19日 (水) 14時30分
ゲッチュさん、こんばんは~
脚本家さんやスタッフさんたちには「アレをやってはいけない」「コレもやってはいけない」みたいな、何かしらの制約みたいな物が課せられているのでしょうか?
もちろん、そんな事は無いでしょうけど、何か、そんな感じに思ってしまうような不思議な大河でした。
細かい事を言い出したらキリがありませんが、それでも最終回は、ホントに良かったと思いますよ!
それこそ一昨年の「真田丸」は、逆に最終回がちょっと?な感じでしたが、今年の「西郷どん」は、個人的には有終の美を飾ったって感じでした~
投稿: 茶々 | 2018年12月20日 (木) 02時22分
茶々さん、こんばんわ。
ホームドラマのようで、途中から見ませんでした。最終回だけは見ましたが。次々回の明智光秀は見ようかと思います。
投稿: いんちき | 2018年12月20日 (木) 17時58分
こんばんは
私は斉彬が卒去して以降は飛び飛びに観て、いつの間にか観なくなっていました
最終回そんなに良かったんですか?観れば良かったです(;・∀・)
来年は視聴しないので←明治以降はどうも興味が湧きません💧再来年を楽しみにしています
が、もう一度平安時代とかも観てみたいです
投稿: あき | 2018年12月22日 (土) 03時39分
あきさん、こんばんは~
最終回…
ツッコミ所が無いわけではないですが()
本文にも書いたように、最後の方のテーマ曲が流れる所で回想シーンが混入されるのですが、それが大久保さんとの友情的なシーンばかりでして…
西郷家&大久保家の嫁さん(+お妾さん)との不毛なシーンに疑問を感じていて、もっと友情と、そして、その思いとはうらはらに立場が違っていく維新後の西郷&大久保を描いて欲しかった身としては、そんな回想シーンのようなドラマを1年かけて見たかったな~と思った次第です。
今日=土曜日に再放送ありますヨ!
投稿: 茶々 | 2018年12月22日 (土) 04時16分
いんちきさん、こんにちは~
私も、近現代史は苦手なので、心はもう再来年です(o^-^o)
とは言え、またまた信長がヒールに描かれそうな予感がしないでもないですが、脚本家さんが、個人的には大河の中でも名作だと思ってる「太平記」の方なので期待してます!!
投稿: 茶々 | 2018年12月29日 (土) 16時07分
茶々さん、こんばんは。
太平記は面白かったですよね。期待、大です。良いお年を。
投稿: いんちき | 2018年12月31日 (月) 20時09分
いんちきさん、あけましておめでとうございます。
やはり…太平記、良かったですよね!
私も期待してます。
投稿: 茶々 | 2019年1月 2日 (水) 15時24分