大河ドラマ『麒麟がくる』第11回「将軍の涙」の感想~主人公の光秀は連絡係?の巻
いやはや、
アノ方の撮影分に追いつき、ようやく通常運転になった感じ?がした大河ドラマ『麒麟がくる』第11回「将軍の涙」の感想です。
↑は、あくまで個人の感想ですが、
何たって、今回はお駒ちゃんの「コレいる?」的なシーンが無かったからww
決してお駒ちゃんが嫌いなワケでは無いですが、これまでは、度々、本筋に関係なさそうな微妙なシーンが長々と続いていたりしたので、やはりアレは時間調整だったのかな?と・・・そして、やっとそれが終わったのかな?と・・・
ところで、先週の疑問だった(第10回「ひとりぼっちの若君」の感想>>)
「安祥城の戦いが終わって、もうすぐ「信広⇔竹千代の人質交換」って事は、天文十八年(1549年)の11月頃。。。畿内では、すでに、この年の6月に江口の戦い(6月24日参照>>)が終わっちゃってますが、ドラマの中ではどうなってるんでしょ?」
の部分は、ちょっとした前後のズレはあるものの、そこは、ネットやテレビでのニュース速報が無い時代に、都から離れた場所に主人公がいる事の誤差で納得できる範囲のズレ方で、ちゃんと描いて下さってましたね~
何年か前の大河では、重要な事が度々スルーされる場合があったので、「今回も?」とチョット疑ってしまいました~ゴメンナサイ
・・・にしても、向井さんの将軍=義輝が絵になってましたね~
庭園を見ながら麒麟の話をするくだりは、
「なんで?駒を助けたオッチャンの話と、まったく同じ話を義輝父がしてるんやろ?」
という疑問も吹っ飛ぶくらい、カッコ良かったです。
先週、次回の予告を見て
「力のない将軍に頼みに行って、どうするんだろう?」
と思ってましたが、なるほど、それこそが「将軍の涙」だったわけですね~
もう一つ、スゴイな~ と思ったシーンは、竹千代君(少年徳川家康)と織田信広(信長の兄)の人質交換の場面・・・
それこそ、先々週の感想で(第9回「信長の失敗」の感想>>)、
「家康父ちゃんを信長が殺した事にしちゃって大丈夫?」
と心配した部分を、翌10回で、
「父ちゃん嫌い」からの
「今川は敵です」からの
「いずれ討つべきと思う」からの
「懐に入り敵を見てみたい」てなセリフを子役ちゃんに言わせる事で、見事に回収されているだけでなく、
今回は、それがむしろ、この人質交換のシーンを
「大人の事情で、コッチからアッチに譲渡される哀れな幼子」
という、本来ならミジメでかわいそうなイメージ満載なシーンを、逆に
「いずれ来るであろう天命の時を待つための布石」
みたいな、未来へとつながる希望的なイメージのシーンに変えてしまわれた・・・いやはやスゴイ脚本ですね~お見事です。
もちろん、あの子役ちゃんの演技もスゴイんだけど・・・
また、これまで描かれていた感じと少し違う部分が、信長と父ちゃんの関係にもありますね~
これまでのドラマや小説等では、信長母の土田御前をはじめ、織田の家臣のほとんどが、信長より、弟の信勝(信行)の方が後継者に相応しいと思ってる中で、父ちゃん=信秀だけは、信長の器を見抜いていて、かたくなに後継者にしようとしていた風に描かれる事が多かったですが、今年の『麒麟がくる』では父ちゃんまでもが、信長のうつけ演技に騙されてる感じ???
いや、ひょっとしたら、今年の信長さんは、ずっとあんな感じなのか?
それとも、どこかの段階で、見事に化けるのか?
たぶん後者なんでしょうが、それが、どう描かれていくのかも、楽しみですね~
・・・にしても、今回の主人公=光秀は、ただただ連絡係をこなすのみ・・・
「援軍出せへん」を告げに織田に行き、
「土岐さんに会わせて!」と斎藤高政(義龍)んとこに行き、
その高政に「取り次いでくれたら何でもする」てな無謀な約束をして土岐さんに会い、
戦でグチャグチャになってる京都へ行き、
朽木に引っ込んでる将軍に会い・・・
ものすンごいスピードで駆け抜けておりましたな。。。
ま、ここらあたりは、光秀に感する史実としての記録は無いので、変に重要事項に首突っ込むより(三好長慶の命の恩人になったりするより)は、あくまで連絡係のようにアチコチ行って、現在の状況を視聴者の皆さまにお伝えする役回りにしておいた方が無難でしょう。
これは、仕方ないです。
でも、その京都で細川藤孝に会って、その藤孝が
「(京都から)朽木への抜け道を知ってる」
てな事を言って、光秀とともに山道を行くのは、ちょっとクスッとしましたね。
なんせ、この京都⇔朽木の抜け道・・・あの金ヶ崎の退き口(かながさきののきぐち)(4月27日参照>>)で、信長がひた走る道ですよね?
やっぱり、今年の大河はオモシロイ(^o^)
来週は、
帰蝶ちゃんとのほのかな恋も、
駒ちゃんとのドキドキの一夜も、
まるで無かったかのように進展した奥さんとの結婚が実現するみたいですが、またもや、ちょっとしたモヤモヤが吹っ飛ぶくらいの、見事な収まり方を見せていただける物と期待しております。。。楽しみ~
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