モテモテ光秀の大河ドラマ『麒麟がくる』第19回「信長を暗殺せよ」の感想
「信長を暗殺せよ」っていうタイトルなので信長が危ないのか?と思いきや、まさかの義龍ナレ死で驚いた大河ドラマ『麒麟がくる』第19回の感想です。
…にしても、どうしちゃったの?
何なんやろ?
まさかまさかの、スタッフの皆様が本木道三ロスになっておられるのか?
歴代大河ドラマでも久々の名作『麒麟がくる』とは思えないような展開の第19回でした。
そもそも、ご本人が「浪人者」とおっしゃってる長谷川光秀・・・「浪人者」という限りは、朝倉から禄を貰ってる家臣でもなければ客将でもない、ただ、越前に身を隠してる感じの存在ですよね?
しかも、現状を見る限り、ユースケ・アサクラは、さほど光秀を気に入ってもいないようだし、城下の空き家を貸してやっただけ・・・そんな人を、将軍様への使者にしちゃうなんて!
交渉事での代表者もそうですが、こういう場合、差し出す引出物も大事かも知れんけど、それを持って来た使者のランクも大事なはず・・・
(この場合、将軍の側近と知り合いだとか、本人がメチャ優秀だとかは、あまり関係ないかと…)
「上洛の要請に応じて力のない将軍にベッタリとなって、いらん事に巻き込まれたくないから上洛したくない」という考えは良いとしても、一方で「祝い物を出す」という事は「完全なる敵対関係」にはしたくないわけですよね?
だったら、それを持っていく使者は、自らの代わりと成り得る者=身内か重臣クラスでないと、波風立たない対応とは言えないと思うわけで、逆に「ケンカ売っとんのか!」てなりそうな気がしないでもない。
(できれば、使者として向かう家臣の付き添いくらいにしておいて欲しかった…てか、むしろ付き添いの方が「側近の知り合い」という人脈が活きて来る)
ま、そこを普通に受け入れる将軍家も将軍家・・・
「お前、今、越前にいるんだってな」
じゃないですよ!
落城して逃亡してんのに、住んでる場所を京都住みの皆が知ってて、大丈夫なんかいな?
皆が知ってると言えば、今回のタイトルの「信長の暗殺計画」・・・
なんでバレてんの?
どっから、その情報入手した?
どうせ、ここで信長死なへんけど…ウン!殺害するの誰か知ってる、
タイトルにするくらいなら、もうチョイ丁寧に描いてもよさげな気がしました。
それにしても、相変わらず長谷川光秀はモテモテやねぇ~
眞島藤孝からは、やさしい眼差し迎えてもらい、
将軍様からも「覚えてる」と言って染谷信長の謁見にまで同席させてもらい、
その信長からも「おぉ」と友達のように接してもらい、
吉田久秀からは、その信長との秘話を楽しそうに聞かせてもらい、
もう、他でこんなにモテてたら、奥さんからの子供ができた報告シーンにもラブラブ感を感じないようになって来ましたわ。
その最たる物が、高政から改名した伊藤義龍からの、またもやのラブコール・・・
いったい何度目のプロポーズ?
そしてまたもやフラれる義龍さん。。。
言っとくけど、
今度会ったら打ち首じゃ→(からの)許される
朝倉の使者で来てんのに勝手に信長暗殺阻止→許される
「コッチにおいでよ」からの「断る」→許される
コレ、全部、義龍がアンタの事を好きで好きでたまらないから許されてるだけだかんね。
(↑ビンタされようがハイヒールで踏まれようが、健気に愛し続ける義龍さんに代って言ってやりました)
なのに・・・
そこにナレ死でトドメを指すなんて、、、
お人が悪い・・・オバチャンびっくりしましたよ~
でも、本当に義龍さんは、ここで退場なんですか?
これまでは斎藤家をあんなに丁寧に描いていたのに?
この先も、信長さんとなんやかんやあるのに?
てか、そもそも、まだ信長さんは守護代の織田信賢を追放(11月1日参照>>)してませんよね?
(↑桶狭間より後のはずやもん…義龍も絡んでるはずやし)
向井将軍に謁見した時、染谷信長は
「尾張統一の報告に…」
てな事言うてはりましたが、諸説あるので仕方ないものの、そこはドラマでは統一した事になってるんですかね?
とは言え、
こんなにツッコミ所の多い展開なのに、普通に楽しく見れてしまうのは、さすがの大河ドラマです。
初回放送の頃は、あれだけキラキラだった画面が、いつの間にやら落ち着いて重厚感あふれる画面になり、
役者さんの演技、目線、仕草の一つ一つに、「やっぱり大河やなぁ」というスゴさがあり、
長い廊下から部屋への動線と、その合間に移り込む庭のある広々としたセット。。。
演者の方含む作り手の方々の力の入れようが垣間見えます。
それだけに、今回のツッコミ所満載の展開は残念でしたが、それこそ、この時点では未だ活躍エピソード0の光秀さんが主人公である以上、ある程度のゴリ推しは致し方ないところなのかも知れません。
来週はいよいよ桶狭間への流れですね。。。
その後、少しお休みになるかも知れませんが、今後の展開も楽しみにしております。
★このあたりの予習復習ページ↓
●【義輝VS三好長慶の白川口の戦い】>>
●【足利義輝~5年ぶりの入京】>>
●桶狭間の戦い
【今川義元の行軍ルート】>>
【一か八かの桶狭間の戦い】>>
【二つの桶狭間古戦場】>>
【義元を討った毛利新介と服部小平太】>>
【桶狭間の戦いの時の徳川家康】>>
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コメント
茶々様
こんにちは。
お市と申します。
千利休や今井宗久の近所に住んでるオバアチャンです。
ドラマはドラマとして楽しく観ていますが、少しピントがずれてるなと思う時があります。
光秀は、美濃と何の関係もなく、道三や儂姫や若い頃の信長や幼少の家康に会った事などあるはずがないだろうなどと言ってしまうと見も蓋もないのですが、道三、義龍、儂姫出過ぎ。
16歳の信長に15歳の儂姫が嫁に行ったという事実しかないのに、儂姫を人殺しを唆すようなこわい姫様に描かなくてもよいのにと思う。
道三と義龍の、誰がほんまの父やとかのやり取りもしつこすぎ。
仰る通り、光秀は朝倉義景に会った事もないと思います。同じフィクションならば、美濃から逃げる時、身重の煕子をおんぶしていくシーンとかをやって欲しかった。妹の御ツマキはいない事になっているのか。
光秀が歴史の表舞台にデビューしたのは「本圀寺の変」辺りではないでしょうか。
最近、越前一乗谷で医者のような事をやっていた事がわかってきたみたいですね。
光秀が主役なのだから正義の人として描くのだろうけど、どこに着地しようとしているのかわからないですね。
信勝の一度目の謀叛は描かずに、いきなり怪しげな水なんか持ってくるし、
そんなもん誰が飲むねん❗
将軍義輝の涙の最後や本圀寺の変はちゃんと描いて欲しいと思います。
投稿: 浅井市 | 2020年5月26日 (火) 16時17分
浅井市さん、こんばんは~
>同じフィクションならば、美濃から逃げる時、身重の煕子をおんぶしていくシーンとか…
確かに、その話もありますね。
あと、同僚との飲み会のために奥さんが髪の毛売ってお酒を用意するとか…
そんな苦労話は、これから先、出てくるんでしょうか?
あくまで、個人的な好みの問題ですが、
私としては、今回のような「大物たちが皆絶賛する」タイプの光秀よりは、頑張ってんのになかなか報われず、沈んだままの人生を送っていたところを、信長だけが、そんな光秀の才能を見抜いて重用し、出世して行く~てな感じの流れが良かったです。
もちろん、人の好みは千差万別ですし、今回のようなモテモテのキャラ設定も、本能寺という大いなるラストへつながる準備なのかも知れませんので、そういう意味で期待してますが…
投稿: 茶々 | 2020年5月27日 (水) 04時10分
茶々さんこんばんは。
19回はいつもの話に比べると主人公補正が強かったですね。
いや、京都の回は毎回ですかね。
ただ、今作は脚本が非常にうまいと感じますので、おっしゃるように、もしかしたら後々の伏線になっているのかもしれませんね。
今週は麒麟が遠のいてサルが来そうですが、サルはサルで大好きな大河なので楽しめそうです 笑
投稿: 鷲谷 壮介 | 2020年7月 4日 (土) 01時13分
鷲谷 壮介さん、こんばんは~
今週は…
東京都の麒麟は誰のもとに現れるんでしょうね~
投稿: 茶々 | 2020年7月 4日 (土) 15時59分