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2020年12月28日 (月)

三淵様のアバン死がカッコイイ~大河ドラマ『麒麟がくる』第38回「丹波攻略命令」の感想

いよいよ最終章となった大河ドラマ『麒麟がくる』第38回「丹波攻略命令」の感想です。

今年の大河ドラマ=9月20日放送の第24回(24回の感想>>)で覚えた新しい言葉「アバン死」・・・

「アバンタイトル=オープニングタイトルが出る前に死んでしまう」ドラマ演出の事だそうですが、今回もまた、その時の向井義輝将軍様以来のアタック三淵様のアバン死。。。

とは言え、先の義輝様の時も、今回の三淵様も、何やら、今年の大河ドラマはアバン死の時の方が描き方がカッコイイな~

アタック三淵様の死を惜しみ
「信長様に直訴します」
という長谷川光秀に対し、
「いわれなき情けをおかけいただく事は武士の恥」
「捨てられる花にも、1度は咲いてみたという誇りがある」
と言う谷原三淵様・・・素敵でした。

そうそう、そうなんですよ。

今回の大河・・・演じておられる長谷川さんは嫌いでは無いのに、なぜか主人公の光秀に、個人的に感情移入できなのは、主人公が武士らしいところを、あまり見せないような設定になっているからかも知れない・・・

「麒麟を連れてくる」のがメインテーマだからなのかも知れませんが、
とにかくドラマの光秀は
「戦いは嫌」「平和が良い」で、
で誰かが戦おうとすると、代替え案を出す事もなく、
ただ「矛を収めてください」と頼み、
(久秀の時には貰った領地を勝手にあげると言ってたけど…←これこそ武士にはあるまじき行為だと思う)

誰かが死ぬ事になると、これまた、何の解決策もないまま
「死なないでください」と頼む。。。

あくまで個人的な好みではありますが、
戦国武将たる者、時と場合によっては、ただ生きながらえる事より、
華々しく散り、潔く去る事の方が、誇り高き生き様の場合もある気がするのです。

予告を見る限りでは、これから、あの吉田久秀にも
「寝返らないで!」
と頼むみたいですが、このドラマでは、そのおおもとの種まいたのが光秀という設定ですよね?

去る第32回の「反撃の二百挺」(11月16日の感想>>)で、姉川の戦いに使用する鉄砲を、未だ幕臣の立場である光秀が、幕臣並で信長配下の久秀と絶賛敵対中の筒井順慶「信長に会わせる」という無謀な約束を勝手にして譲ってもらったわけですから、

自分が先に、そんな裏切り行為をしておいて
「裏切らないで」
も、何も・・・果たして、この(予告の場面の)時には、何かしらの譲歩的な案を持って来るのか?否か?
楽しみなシーンである事は確かです。

そしてタイトル後に登場したのが、先週(37回感想>>)から気になってた斎藤利三・・・

その気になってた理由は、
先週、主人公の光秀が、それより以前にハッキリと「滝藤公方様の家臣になります」染谷信長の家臣へのお誘いを断っていたにも関わらず、いつの間にか、すっかり織田の家臣に納まってる感出して登場してて、それなら、今後、主君の稲葉一鉄ケンカして、勝手に光秀の家臣になる斎藤利三の事が問題になった時、どう処理するんだろう?
という疑問を持った…って事なんですが、、、

案の定、思いっきり自分の事を棚に上げた会話してました。

斎藤利三が、稲葉一鉄の事を
土岐頼芸の家臣だったのを、
斎藤道三に分があると見て道三に乗り換え、
道三の嫡男=高政が有利となると、また乗り換え、
高政が亡くなると嫡男の龍興に乗り換え
信長が勝つと見て龍興を見捨てた」

と、シレっと「むしろ忠臣やん!」
(↑高政死んだら、その家督を継ぐ龍興にそのまま仕えてるんは当たり前ですよね?)
と思える事まで盛り込んでの悪口言いまくり、

「侍は、己の主君に誇り持たねば、戦で命をなげうつ事はできません」
「明智様がご主君なら、いかなる戦にも身をなげうつ事ができる」
と、メッチャごもっともな事、言うてはりましたが、

このドラマの光秀って・・・
岐阜から落ちて来た浪人に家を貸して住まわせてくれた恩人=ユースケ・アサクラに、後足で砂をかけるような仕打ちして滝藤公方様に仕え、公方様が不利と見るや、いつの間にか織田の家臣に納まってる人ですが大丈夫ですか?
と聞き返したいです。
そこンとこ、どないなってるんでしょう?

さらに、その後の信長との会話で
「人一人の命でも大事」
とおっしゃってましたが、幕臣でありながら織田の配下のようにしてアサクラ攻めたり比叡山攻めたりしてたアナタの兵たちは、すでに多数お亡くなりになっているかと思いますが…
OPクレジットに登場しないエキストラでも人一人ですよ!
そこンとこは、どないなってるんでしょう?

しかも、
「殿は三淵様にも紙切れ一枚で、死をお命じに…」
って信長に文句言ってましたが、

先週、三淵弟の眞島藤孝さんが、
「私とともに合戦に出るなら、織田の家臣として迎え入れる」
(と、信長が言ってる)
ていうのを、冒頭のように、谷原三淵さんが(武士の誇りとともに蹴って、
それで切腹→ですよね?

ほんの10分前に、主人公とともにカッコイイ谷原三淵さんの決意を聞いたばかりだけに、なんか、今更、信長に文句言うのは違う気がします。

そら信長に「帰れ!」て言われるわ!。

ま、その後すぐに
「呼び戻せ」
て言って、南蛮人コスプレ衣装をプレゼントしてくれるようなお茶目な信長さんで、今回は事なきを得ましたが・・・

その後、家に帰ってコスプレ衣装を着てみる光秀・・・
って、このシーン↑いる?
とツッコミ入れようと思うものの、
思わず、長谷川さんのタイツに包まれた足首の細さに息を呑むのであったwww

…にしても、丹波平定を命じられて丹波見分に向かおうとする光秀クンに、
「頼み事できる人が伊呂波大夫しかいない」
(↑と光秀が言ってた)

のは、ちょっと残念な設定・・・

とは言え、

凛々しく成長した子供店長清史郎クンと、
美しく成長した芦田愛菜ちゃんには、
ホッとするひとときをいただきました。

しかも・・・

愛菜ちゃんが活けていた花が、聖母マリアを象徴する百合の花だったり、
丹波で頼れる人物に小畠永明の名を出して来たり、
何気に現地の治水を気にしたり(【福知山の明智藪】参照>>)
とかとか、、、

それに加え、玉三郎天皇様の譲位の一件が、信長から譲位を迫ったのではなく、
天皇主導で、しかも、天皇家が最も力があったであろう「治天(ちてん)の君」の院政時代(【白河上皇の院政】参照>>)を目指しての天皇の希望としたところは、さすがのNHK様であります。

これだから、やっぱり大河ドラマは見逃せません。

こうして、
そこかしこで歴ヲタ心をくすぐって来る感がたまらんww

久々の本郷前久様も出て来たし・・・

来週も楽しみです。

★光秀の丹波攻め関連ページ
 ●籾井城の戦い>>
 ●福知山攻略戦>>
 ●八上城攻防戦>>
 ●黒井城・攻略>>
 ●山家城の戦い>>
 ●丹波平定の報告>> 
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大河ドラマ・時代劇」カテゴリの記事

コメント

茶々さん
こんにちは

わかります!
ものすごくでかいブーメランが長谷川光秀にぶち当たっているところを想像しちゃいましたw
この後日本の歴史上最も有名な謀反を起こしちゃうんですが大丈夫でしょうか。。((( ;゚д゚))アワワワワ
玉三郎さんや滝藤さんの一声で簡単に裏切るなんて展開にならなければ良いのですが...
(まさかの秀吉黒幕説採用もあるのでは!)

ともあれ、玉三郎天皇様のシーンは毎回ワクワクしますね〜
おそらく主人公推しなだけなのでしょうが、若干見え隠れする信長の押さえに光秀を利用してやろう感が良いです。
個人的にはもう少し権謀術数渦巻くドロドロな展開を希望していますが、日本の大河ドラマでは無理ですかね...

あと染谷信長も良いですね
最初はこれまでの描かれ方とのギャップから違和感があったのですが、今では全く気にならなくなりました。
むしろ染谷信長主人公で大河ドラマだしてくれないですかね〜

投稿: 三枝 | 2020年12月28日 (月) 10時54分

この間大河ドラマの通算放送回数が気になったので調べてみたら、昨年2019年終了時点で2834回だったことがわかりました。今年の分も加算すると27日放送分で通算2872回。来年以降に大きなアクシデントがなければ3年後に通算3000回になる見込みです。

※歴代作品としてカウントされている作品の日曜日放送の本編回数のみ。再放送や総集編、特別版や番外編は除く。

クリスマスを過ぎて大河ドラマ本編が放送されたのは、近年ではほぼ例がないですね。1月2日は再放送が午後5時台に放送されます。
加藤清史郎くん。約12年ぶりの大河ドラマ登場。来る年で20歳になります。彼の成長と歳月の経過を実感いたしました。

投稿: えびすこ | 2020年12月28日 (月) 15時49分

三枝さん、こんばんは~

>この後日本の歴史上最も有名な謀反を起こしちゃうんですが大丈夫でしょうか。。

ハハ…ほんと、ブーメラン刺さりまくりでしたね~

ついでに
「その謀反失敗して、君は車折にされちゃいますが大丈夫ですか?」
と、聞いてほしいww

ドラマ上では、朝倉さんにも、公方様にも、信長さんにも、忠誠心などないように見えるし、色々と引っ掻き回してるだけで、何も解決してなさそうなのに、すごい評価してもらってて、何か微妙です。

投稿: 茶々 | 2020年12月29日 (火) 02時42分

えびすこさん、こんばんは~

清史郎クン、カッコ良くなってましたね~
時の流れを感じます。

投稿: 茶々 | 2020年12月29日 (火) 02時43分

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