いよいよ、あと3回…大河ドラマ『麒麟がくる』第41回「月にのぼる者」の感想
月がキレイ&天皇玉さまがキレイ~
大河ドラマ『麒麟がくる』第41回「月にのぼる者」の感想です。
コロナのせいで合戦シーンが撮影できないぶん、セリフのやり取りで魅せる良い回でしたね。
丹波戦にて落城した武将たちを、免税確約で解放しちゃう、相変わらずの優しさ満載&平和好き長谷川光秀ですが、
なぜか蔵之介秀吉には相変わらずキツイなぁ。。。
まぁ、ドラマ内では敵役なので仕方ないのでしょうけど、
やっぱ、あの平蜘蛛の釜の一件は、個人的には、どうしても納得いかない。。。
「吉田久秀が光秀に釜を譲った事を秀吉がチクッて、信長様が不快に思われるよう仕組んだ」
って光秀さん言ってたけど、
持ってるのに「知らない」と信長に言ったのはアナタの方で、
秀吉は主君に対して、知り得た情報を正直に話しただけですよね?
しかも、その情報を得た間諜(かんちょう=間者・スパイ)を、まるで「悪」であるかの如く・・・いやいや、戦略において間諜が最も重要な事は孫子の時代から有名>>でしょうが。。。
てか、自分もソレもどき(本人は家臣と言ってたが…)を使って秀吉がチクッた情報を得たわけでしょうが。。。
「申し上げれば不義理、申し上げねば不忠の極み」
って、おどおどしながら弁解した秀吉に
「こたびは貸しにしておく」
と、エライ上から目線で物言ってたけど、
何分か後に、まったく同じ事やってませんでした?
ソーシャルディスタンス完璧な大広間で、染谷信長に平蜘蛛の茶釜を見せながら
「知らぬと言いましたが、いたく後悔をいたしました」
「松永殿に勝った祝の品としてお納めいただければ幸い」
その後、平蜘蛛の釜という最上級の名物を持つ者は…
と、色々とごたく並べてはりましたが、
信長や、その周囲がまったく疑ってない中で、茶釜を持参したなら、その言い分も響きましょうが、
秀吉が報告→からの→信長が知ってる
事を光秀が気づいてから持って行ったのでは、ただの保身に映ってしまうのでは?
「久秀=(友人との)義理」
と
「信長=(主君への)忠義」
を天秤にかけて、
「このままでは身が危ない」と信長に告白・・・したようにも、見えてしまいました。
たぶん、作り手側の方にはそういう意図はなく、私がイケズな考え方をしているだけなんでしょうが、ここは、そういうイケズな見方をゼロにするためにも、個人的には、信長以下全員が「釜は行方不明」と思っている中で、颯爽と光秀に持参していただきたかったです。
ま、最後の信長さんの「釜を売っちゃう」発言と、俳優さまたちの見事な演技&表情によって、ドキドキするようなやり取りに仕上がっていて、万事良かったですが。。。
それにしても、
玉三郎天皇さまと月の庭のシーンは美しい~
しかも、光秀が、あの坂本城にて熙子奥様とやり取りした「桂男」の話が出てきて・・・
月を見上げる天皇様、水面に映り込む月・・・
そんな中で、
「この後、信長が道を間違えぬよう、しかと見届けよ」
という、スゴイ勅命を、直々に受けちゃう光秀さん、、、
何週間前の天王寺砦>>から、信長さんが、とてつもないバカ殿になった事で、すでに本能寺への道筋は見えていましたが、ここに来て、更なるダメ押し・・・
おそらく、こうして、複数の道筋を展開しながら最終回に、向かうのでしょうね。
ところで、今回の大河・・・
滝藤公方様が京都を追われた後にも、ある程度の力を持っている事・・・
いや、ドラマの光秀のセリフだと
「公方様と戦っている」
状況である事を前面に押し出してくださるのはウレシイ・・・
以前、足利義昭さんのページ(古い記事で申し訳ないですが>>)で書かせていただいてるように、信長に京都を追われた後も、槙島1万石を領されて出家する天正十六年(1588年)まで、義昭さんは将軍としての慣例的な仕事はやってたし、
途中に秀吉が「(将軍職を継ぎたいので)義昭さんの養子にして~」と頼んだ時もキッパリ断ってたわけですし、
そもそも、あの徳川家康の江戸幕府将軍>>や、13代:義輝亡き後の、14代:義栄将軍>>の時でもわかるように、征夷大将軍というものは朝廷からの「将軍宣下」によって決定するわけで、
朝廷から「お前アウト!」と言われるか、「自らが返上を願い出て朝廷に許される」とかしないと、「都を追われたから」とか「権力が無いから」で、将軍でなくなるわけではないのです。
将軍が存在する以上、幕府も存在してるはずです(実質的には影は薄いかも知らんが)
なのに、教科書等では、未だ 義昭が京都を追放>>された年=元亀四年(天正元年=1573年)に室町幕府滅亡になってる事が、個人的には引っかかっているんです。
もちろん、歴史には様々な考え方あるし、上記の通り、この年に元号が変ってる(元号は何かの節目に変わる物なので…)って事もあるので、あくまで個人的に引っかかってる事なんですが、
ただ、「元亀四年(天正元年=1573年)に室町幕府滅亡」と教科書に記載され、ドラマ等でも、京都追放後の義昭さんがほとんど描かれない事から、「ここ(1573年)で終わった」感がハンパない・・・
そんな中、今回、
「京都を追われた後も力持ってる」事をドラマにて表現してくださった事は、「元亀四年(天正元年=1573年)に室町幕府滅亡してない」派の私にとっては、ウレシイ限りです。
それにしても、
死亡フラグ立ったと思いきや、
見事にかいくぐって立ち去った岡村菊丸さん。。。
芦田たまちゃんの初々しい白無垢姿・・・
門脇駒さまがしおらしい、
また、
「弟を叱る」が→「殺す」
事になるのなら
「しかと見届けよ」が何になるのか??((;゜Д゜)ガクブル
(↑って本能寺になるんでしょうけどww)
・・・などなど
時間がない中で、クライマックスに向けての盛り上がりを感じさせた今回・・・来週も楽しみですね。
★ナレーションスルーになるであろう光秀の丹波戦
●籾井城の戦い>>
●福知山攻略戦>>
●八上城攻防戦>>
●黒井城・攻略>>
●山家城の戦い>>
●丹波平定の報告>>
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コメント
茶々さん、おはようございます。
風邪で困っています。昨年後半から微熱続きに事故でリハビリ中なのでしんどいです。
ところで信忠は出てきましたけどその妻の松姫は出ていないですね。
義昭、今川、朝倉はきちんと描いていたのに阿波公方の方はあまり描いていません。
まあ阿波公方、松姫はマイナーなので描かれないのでしょう。
ところで私の先祖は信行こと信勝は出てきましたけどその子供たちは出てこないですね。先祖の兄の津田信澄は光秀の娘と結婚するのですが。
最後に徳島在住の人間からしたら阿波公方を主役にしてほしいなと思いました。一応足利本家ですので。
投稿: non | 2021年1月20日 (水) 09時16分
nonさん、こんにちは~
作り手の方には、何かしらの思惑というか思いがあるのでしょうね。
本来ならば、信長と光秀を結ぶ重要な役どころである妹の御ツマキさんも、ドラマではいなかった事になってます。
もちろん、御ツマキさんには謎が多いし側室という事で敬遠したのかも知れませんが、その役割を担う架空の人物も登場してませんので、出る出ないは作り手の方の考え方という事でしょうね。
投稿: 茶々 | 2021年1月20日 (水) 17時38分