大河ドラマ「どうする家康」の3~6回の感想
先日、1~2回の感想を書いたので、本日は、その続きの感想を…
(前回の感想はこちら>>からどうぞ)
なぜ?
あの「麒麟がくる」の時のように、毎回の感想を書かないのか?ってww
いやいやww 毎回悩んじゃうんですよね~
歴史好きの歴史ブログとしては、どうしても、
「ここが史実と違う」
てな事を書いちゃうんですが、それを言い出すと
「歴史ガー 歴史ガー」ってウルサイ
ドラマは創作物なんだから史実と違って当たり前!
って言われちゃう(ToT)
いや、わかってますよ~そんな事。
私としては、
別に「史実と違うからダメ」と言ってるわけじゃぁないんです。
ただ、大河ドラマは
「それが史実だ」
と思っちゃう人が大勢いるドラマ枠だと思うんです。
歴史が好きだと、ドラマで見た後に
「本当はどうだったんだろう?」
「歴史としてはどう伝えられているんだろう?」
と、色々文献を調べたりするわけですが、
★現に、私も、歴史好きの第一歩は時代劇からです
けれど、世の中の大多数の人は歴史に興味が無いわけで、
歴史に興味が無い方が視聴されたら、
「家康さんってこんな人なんだ」
「戦国時代って、こんな感じなんだ」
と思っちゃうんじゃないか?と…
大河ドラマというのは、そういうドラマだと思うんです。
もちろん、
見る側が勝手にそう見ておいて文句言うな…という意見もおありでしょうが、
それこそ、NHK様が長年培ってこられた大河ドラマ枠の土壌という物が、そうさせるわけです。
私は、今回の
脚本家様の「コンフィデンスマンJP」も「三丁目の夕日」も大好きです。
演出家様たちの「透明なゆりかご」や「トクサツガガガ」も大好きです。
なので「どうする家康」が大河ドラマ枠でなかったら、素直に楽しんでると思います。
紫禁城みたいな清須城でも、
合戦場所が中国の大草原に見えても、
メリーゴーランドな動きのCG馬たちも、
なんかヒラヒラした衣装での立ち回り、
溺れてるとこ助けてくれた主人公に恋する、
高いとこから落ちて死ぬ~からの実は死んでない、
なんていう中国ドラマあるあるを展開されても、
中国史劇も好きな私は、むしろグイグイ喰い気味に見てただろうし、
それこそ、史実には無い「大どんでん返し」があるかも…とワクワクしてるかも知れません。
(中国時代劇はけっこう史実無視なので…)
しかし、悲しいかな、日曜8時は大河ドラマ枠。。。
おそらく、NHK様は、そんな「大河ドラマの土壌を払拭したい」と思っておられる?
ひょっとして、それが「新しい大河」のコンセプトなのかも?
てな事で、私としては今年一年は大河…ではなく、娯楽時代劇として楽しもうと考えております。
とは言え、ここは歴史ブログ。。。
ドラマのストーリーがどうのこうのではなく、ここは押さえておきたい!というポイントを一つ二つ・・・
一つめは溝端淳平さん演じる今川氏真のキャラですね~
もちろん、歴史人物の性格なんてわかりませんのでアレですが、少なくとも、あそこまで瀬名ちゃんLOVEではないと思いますww
ドラマには(今のところ)出て来てませんが、この頃の氏真さんには甲相駿三国同盟(今川と北条と武田の同盟)の時に婚姻した北条氏の姫=早川殿という正室がいます(3月3日参照>>)。
上記の通り、同盟の証としての政略結婚ではありますが、これがなかなか仲睦まじく、本拠の今川館を攻撃された時にゃ、手に手を取って裸足で逃げるというラブラブ感満載で、その後、今川はもちろん北条が滅亡しても、江戸から京都に移っても、夫婦はともに行動して仲良くやってますので、おそらく瀬名ちゃんに手を出す事は無いと思われます。
(主役の敵だからと、あまりに悪人に描かれてるので擁護しときますww)
二つ目は、第6回「続・瀬名奪回作戦」で野間口徹さん演じる鵜殿長照が放った
「忍びを使うとは卑怯な」
というセリフ。。。
戦国時代で忍びを使わない武将はいたのでしょうか?
ってくらい、皆、忍びは使ってます。
(あんな黒装束の忍者丸出しや、仕事人みたいなくノ一はいませんが…)
しかも、今回は「敵の生け捕り」という卑怯にはほど遠い作戦のように思います。
そもそも城攻めの常とう手段として使われた作戦が、
「水の手を断つ」事。。。
これに、よく忍び的な人(単に雇われてるだけの場合もあるので)を雇い、
まずは、城に忍び込んでもらって
「井戸に毒をまく」
というのが、よくある作戦…いや、毒なんて(高価な物)もったいない。
井戸に動物の死骸をほぉり込んだら、もう、それだけで水は飲めませんから、
まず、最初にソレやります。
個人的には、こっちの方が、よっぽど卑怯なんじゃないか?と思いますが、
これが、戦国の常とう手段ですからね。
とにもかくにも、
あの黒ずくめで「影の軍団」のような、いかにも忍者らしいハットリくんが出て来た第5回の、ドラマの後の「紀行潤礼」のコーナーで、
「現在のような忍者のイメージが造られたのは江戸時代」
ってナレーションで言っちゃう時点で、
「あぁ、コレは、解ってやってはるんやな」
という事を理解しましたので、今年の「どうする家康」はエンターテイメントとして楽しませていただこうと思っています。
★このブログでの「瀬名奪回作戦」は
【今川から妻子を取り戻せ!~徳川家康と鵜殿長照の上ノ郷城の戦い】のページ>>でどうぞ
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コメント
今回も大河感想勉強になりました。いいねを付けたいのですがFacebookに登録してないので時々コメしてます。コメといえば冒頭の松嶋お大の方、“心をコメ!”、“勝て、勝て!”の場面。大森貝塚を発見したモース氏の「ザ・ジャパニーズ」によると、西洋では労働を罰として(旧約のエデン追放の箇所)捉えてるのに、日本では皆で楽しそうに歌いながら働くので非常に驚くそうです。他にも「田畑で子供が藁で遊び日本は子供の天国に見えた」や「農家に懐中時計を預けると掛け軸の前に置く様子が外から見えた。鍵もかけない」とかいろいろ驚いてます。昭和頃まで続いた古き良き時代…自分の中では滝田栄家康と役所広司信長の大河が最高なので、私も視聴はしますが今年の大河は1エンタメとして楽しみます。
投稿: 通りすがり | 2023年2月13日 (月) 17時50分
通りすがりさん、こんばんは~
江戸時代に日本を訪れた外国人も
「日本人は、皆笑顔で明るい」
「女の子は親切で、皆よく笑う」
って書き残してますね。
令和の時代も、笑って楽しく働ければ良いですね。
エンタメとしては面白いと思います。
どんでん返しがお得意の作家さんなのに、どんでん返しができない歴史ものなので、
そこのところをどうウマく回していかれるのか?
楽しみにしてます
投稿: 茶々 | 2023年2月14日 (火) 04時18分
茶々さん
ドンドンここが歴史として残されていることと違うと言ってください。
でないと、史実を素材にした歴史ファンタジー ドラマになってしまう。
あくまでも大河ドラマ。歴史として残されてるものには、忠実でその行間にドラマをいれてほしいのです。こんな歴史をしっかりと見据えたドラマ作りしてるのは大河だけだから。
氏真と瀬名の件、たしか奥方とLOVE LOVEだった筈なのになぁと違和感満載でした。
と、言いながらこのドラマメチャ面白い。毎回楽しみなんですが。だからこそ、違いを指摘し教えてほしいのです。
そうすれば楽しみがまた増える。
お願いします。
投稿: mik | 2023年2月14日 (火) 10時24分
mikさん、こんばんは~
秀逸な作品であればあるほど、それが本当だとおもっちゃう人が増えますからね~
もはや坂本龍馬は、完全に「竜馬がゆく」のイメージで固まってしまって、教科書から名前が消えるとなると大ブーイングが起きますからね。
エンタメドラマとしてはおもしろいと思います。
投稿: 茶々 | 2023年2月15日 (水) 01時36分