大河ドラマ「どうする家康」最終回を見ての感想まとめ
いやはや~とうとう終わりましたね~
大河ドラマ「どうする家康」。
このブログでは、毎年、「オモシロイと思う時こそ、多くの感想を書くパターン」になってますので、お察しかとは思いますが、今回は、
最初に感想を書いた1~2回、
次に書いた3~6回のあとは、
もう、一つ一つを言い出したらキリがなく、何が何だかわからない事になってしまって、X(旧ツイッター)でつぶやく人になってしまいました(笑
最初の感想ページで書いた
「これは新しい大河のための実験なの?」
の感想が、結局、そのまんま最後まで続きました。
(1~2回の感想を見る>>)
まるで別の国の人が作ったような風景や衣装。。。
さらに、
キーワードだけでAIが勝手に作成したような構造的にありえない建物や、
カメラの目線とは別の目線から見たような背景に、
動物愛護なのでと
メリーゴーランドのように走るCG馬、
エキストラいらずの同じ姿の多数のCG従者に
蛇行するCG行軍…等々。
この先の時代劇の作り方を実験されている?ようにも思いました。
何年か前の「天地人」でも、
セットも何もない広いスタジオでスポットが当てられた俳優さんが単身で演技されるような場面や、
そこだけ土盛って花壇のようになってる花の前で立ち回りされていた場面があり、
それも実験なのかな?って思ったりしたこともありました。
なので様々な演出も、そういう事なのだと思いますが、それこそ3~6回の感想で書かせていただいたように(3~6回の感想を見る>>)、
「それが史実なのだ」
と思っちゃう人がいるのが「大河ドラマ」という枠だと思います。
ファンタジーならフャンタジーと銘打っていただかないと・・・
現に、あの不思議なローソクテーブルを見て
「あの時代、ローソクをいっぱい立てて会議とかしてたんだね~勉強になった」
みたいなSNSの書き込みを見た事もあります。
これは、やはり歴史好きとしては悲しい。。。。
あのローソクいっぱいテーブルも、
真田の上田城に無意味に垂れ下がる布も、
異常に長い陣羽織の裾をヒラヒラさせて闊歩するのも、
最終回に出て来た燭台だらけの部屋も、
全部、中国時代劇で頻繁に見る演出ですよね?
そこは、やはり、日本の伝統的な物でやっていただきたいです(もちろん風景も)
あと、脚本家様が、
「本当の歴史は誰にもわからないのだから、もっと自由な発想して良いと思う」
(↑コレ歴史学者や歴史好きにはけっこうキツイ言葉だと思うけどww)
とおっしゃっておられ、かなり自由な発想で創作を入れ込んでおられました。
もちろん、個人的にはドラマは創作物なので、それでも良いと思う派なのですが、それならそれで、その自由な発想を貫いていただいたなら前後のストーリーもスムーズにつながる所を、
なぜか、チョイチョイ(おそらくは時代考証の先生方などから教わった)新説やマニアックな史実をお挟みになる。。。
そのために、
キャラクターの性格が急変したり、
身内が死んで泣き崩れていた人が次週には何事も無かったかのようにウキウキしていたり、
それまで1mmも言って無かった出来事が回想として購入されたりして、
視聴者が戸惑う展開になってしまう事もしばしば…
一方で、自由な発想としておきながら、結局、講談由来の(現在では)創作だとされる定番ストーリーに落ち着いてた部分もありましたし
また、家康さんは主役なので、モテモテで清廉潔白な人物として描かれる事もアリだと思いますが、そのために敵対する人物が貶められるのは、歴史好きとしてはツライです。
主役を演じられた中の人が絶大な人気のあるアイドルなのは重々承知ですが、大河ドラマという、登場人物が架空の人物ではないドラマを見ている視聴者には、外の人(歴史上の人物)が大好きな人も大勢いるのですよ。
自分の「推し」が嫌なキャラクターにされる悲しみは、中の人のファンも外の人のファンも同じだという事を、どうかこの先の作り手さんは、チョコッとだけでも気に留めていただきたいとお願い申し上げます。
それこそ戦国時代は、それぞれの立場や生き方によって、敵対する人物が「すべてに悪」という事は少ないはず・・・ガンダムの、あの赤い彗星のように、カッコイイ悪役もアリだし、
昨年のように、純粋な若者だった主人公が、悩みながら闇落ちしていくさまも見ごたえがあると思います。
世界広しと言えど、日本の歴史は特別です。
西洋もユーラシアも、ほとんどが戦いの勝敗によって国が変わり、王が代り、民族が変わっていますが、日本だけは違います。
史書が皆無な縄文や弥生はともかく、それ以降は、その時々で多少の政権交代や領域の変化はあれど(米さんの占領の時もあったしね)、主軸は一貫して同じ王家を冠にし、現在まで脈々と続く1本の歴史を持っています。
そこが、歴史ドラマを造るうえで発想の飛ばし方が難しいところではありますが、それ無しではやっていけない事も確かだし、大河ドラマという枠は、そういう枠のドラマだと個人的には思います。
もちろん、作り手の方は
「そこを変えたいんじゃ!」
と思っておられるのかも知れませんが(笑
とにもかくにも歴史大好き茶々は、これまでもず~っと大河を視て来たし、これからもず~と視ると思います。
この先も、楽しくオモシロく、感動的な作品に出会える事を願っております。
「どうする家康」の出演者の皆さま&スタッフの皆さま、1年間お疲れさまでした~そして、ありがとうございましたm(_ _)m
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コメント
イケメン大河ドラマでしたね。氏真さまは
主人公の家康さんより光っていたし。
でも、築山殿(瀬名姫)は従来の鬼嫁でなくて、良かったです。
投稿: やぶひび | 2023年12月18日 (月) 07時47分
名前を触れていた伊達政宗が登場しなかったですね。
「どうする~」の表現が今年の流行語に入りませんでしたね。春先までは少し引用していたところもあります。
「新旧引継ぎ」の演出が今後もあるとすると、来年の最終回で横浜くんふんする蔦屋重三郎が、「源氏物語」の絵入りの戯作本を手にする場面があるのかも?
投稿: えびすこ | 2023年12月19日 (火) 09時16分
やぶひびさん、こんばんは~
瀬名姫が悪女じゃない設定は良かったですが…
最後まで見てから考えると、その呪縛から抜け出せない主人公にとっては、悪女なのかも?って思っちゃいましたね
投稿: 茶々 | 2023年12月20日 (水) 00時42分
えびすこさん、こんばんは~
今回のは、わざわざ小栗さんにさせたので、何か「あざとい」感じしました~あくまで個人の感想ですが
投稿: 茶々 | 2023年12月20日 (水) 02時52分
茶々さん、こんにちは!
>そのために敵対する人物が貶められるのは
ムロ秀吉は、見間違えでなければ笑って逝ったような気がします。
光る君への脚本家である大石静氏は、功名が辻で秀吉の臨終シーンを身も蓋もなく書いた人だと覚えているんですが、どうなるんでしょうね。
どうする家康で印象に残ったのは、これも記憶に自信が無いですが、ツアーズで石田三成の地域が三成の評判を受けてお茶の名産物が復活したという話です。
おらが国の殿様が地域経済と観光産業にこんなに深く結びついていたとは!
でもそれは殿様を綺麗に書かなければいけない足枷でもあり、影響力が大きい脚本家や人気小説家や漫画家は色々葛藤したんだろうかとも想像しました。
…とはいえ、家康ドラマでまさか秀頼の子供達をなんやかんやにするとは、流石に思いもしませんでしたわ(;^_^A
投稿: 禿鼠 | 2023年12月26日 (火) 13時22分
禿鼠さん、こんばんは~
功名が辻は、原作小説が1年かかるほどの長い物では無いので、脚本家さんが創作した部分も多かったでしょうね~
もちろん、主役に敵対する人物が悪く描かれるのは重々承知なんですが、
ど家の場合は「憎たらしい」とか「恐ろしい」ではなく、なんか歴史上の人物をバカにしてるような描き方だったので…(ToT)
ま、ど家の場合は主人公もまぁまぁアレだし、頭がキレる感じの人が皆無だったので、脚本家さんがそういう感じがお好きなのかも知れませんね。
時間配分が特に残念でしたね
投稿: 茶々 | 2023年12月27日 (水) 02時12分
茶々さんこんばんは
今回の大河は久々に途中で脱落してしまいました。
大事なところはナレーションで飛ばすのに、「ここいります?」と言いたくなるような部分に一話まるまる使ったりと、作り手の見せたい物と私の見たい物がまるで噛み合わない印象でした。
中盤?あたりで築山殿がマルクスみたいなことを言い出した場面、築山殿がそういう発想になるのは良いのですが、周りの武士連中が「そうだそうだ」と賛同しだしたあたりでギブアップでした。
完走お疲れ様でした。
投稿: ぼの | 2024年1月 5日 (金) 19時06分
ぼのさん、こんばんは~
>築山殿がそういう発想になるのは良いのですが、周りの武士連中が「そうだそうだ」と賛同しだしたあたり…
勝頼までウソ合戦に参加してましたもんね~
ビックリです
やはり大河の脚本は、ある程度、歴史好きな方にやっていただかないと…
歴史好きでない作家さんは、完全に現代の考えをそのまま創作に織り込まれるので、「おもしろい」「おもしろくない」以前に、歴史ドラマではなく、現代人が戦国のコスプレしてやってる変なドラマになってしまうと思います。
そこに、あのCG馬やら、中華風インテリアが出て来たひにゃ…ちょっとゴメンナサイって感じですね。
たぶん実験だったんだと思いますよ。
投稿: 茶々 | 2024年1月 6日 (土) 03時43分